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“石焼き”スタイルの創作茶漬けがヒット! 食事と二軒目利用で連日9回転の大盛況

17.04.07 |

独自性の高い創作茶漬けで、昼は近隣の会社員にヘルシーなランチを、夜は酒客にラーメンに代わるしめの一杯を提供するのが、『創作お茶漬け専門店 だよね。』。7.5坪・12席の小規模店ながら連日9回転する大人気だ。

■このお店が繁盛している理由! 

1.飲んだ後のしめのラーメンに着目。新たなニーズがお茶漬けにあった 
2.丼から石鍋に器を変更することで最後までアツアツのおいしさを提供 


東京で『和風焼肉 やっぱ。』、渋谷肉横丁の『鉄板焼 やっぱ。』などを手掛ける株式会社TonTonが新業態として2015年8月、六本木にオープンしたのが『創作お茶漬け専門店 だよね。』だ。 

お茶漬けをしめの一品として提供する和食店や居酒屋などもあるが、同店は飲んだ後のしめのラーメンに着目。“お茶漬けでしめる”二軒目利用を狙い、創作茶漬けをカウンター席でラーメンのように気軽に楽しませる。 

オープン当初、創作茶漬けは通常の丼で提供していたが、最後まで温かくお茶漬けを食べられるように試行錯誤し、現在の“石焼茶漬け”のスタイルを確立。 

石鍋をコンロで数分加熱し、ご飯と具材を石鍋に盛り、そのまま加熱しておこげを作る。このおこげも石焼茶漬けならではのおいしさと好評だ。また、具材の銀鮭や寒ブリはお客の目の前でバーナーで炙り、演出を強化する。 

創作茶漬けの味づくりのベースとなる自家製だしは、あご、うるめ、昆布、カツオ節に塩を合わせたもの。粉末を使い、注文後に熱湯で溶いて提供することで、味の均一化を図る。 

米は和食との相性が非常に良い神奈川・伊勢原にある和田ファーム産のキヌヒカリ「和田米」を使用。具材は刻み野沢菜、高温の油で揚げたシラス、あられ、ネギ、海苔、ゴマを基本にしながら、メニューごとに具材のバラエティー化を図る。 

「鮭といくらの海鮮茶漬け」や「紀州梅と大葉のお茶漬け」のように和風のものから、「旨辛豚と自家製ラー油のお茶漬け」や「和牛の炙り茶漬け」のように創作性の高いものまで幅広く取り揃え、常時15種類以上を提供。 

「鮭といくらの海鮮茶漬け」は北海道産の銀鮭とイクラをトッピング。薬味にワサビと海苔の佃煮を添える。一日30食を売る一番人気のメニューだ。 

「ランチセット」は和風ドレッシングをかけたポテトサラダと和風の塩麹ダレをかけた唐揚げを提供。ランチ利用の多い女性客のニーズに応えて生野菜を多めにしている。 

夜の「おつまみセット」は一番人気のトッピングでもある煮玉子、辛子高菜、自家製の炙りチャーシューを提供。アルコールと合わせて注文する酒客も獲得している。昼夜ともに気軽に利用できる価格を工夫し、追加注文の増加につながっている。 

昼は近隣の会社員のランチ利用、夜は二軒目のしめの一杯利用が多いほか、酒客も取り込む。夜間の仕事明けの朝食利用もあり、昼は40名、夜から朝にかけては50名、12席で90名を集客し、連日9回転の盛況ぶりだ。 


繁盛飲食店のヒット商法最前線 


【記事提供元】近代食堂2017年4月号(旭屋出版)

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