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同業他社のビジネスマンの態度が気になったら注意をするべき?

17.07.28 |

同業他社と一緒に仕事をする機会や、同じ時間を共有することもあるだろう。そんなときに、自分の部下でもないビジネスマンの態度が気になったら―。 
助言をするかは判断が難しい場面ではある。 

大相撲で活躍している嘉風関は、他の相撲部屋の力士に対しても助言しているという。 
そのメリットはどこにあるのか?

本場所で一人ひとりの勝敗が争われるところを見ると、大相撲は個人競技と捉えられる。

一方で、相撲には興行という側面があり、相撲部屋という枠組みを越えて力士が集う地方巡業では団体競技に似たまとまりが求められる。 

地方巡業の大きな目的は、本場所を生で見ることのできないファンに相撲の醍醐味を味わってもらうこと。
本場所ほどの規制がないので、記念写真やサインを気軽に求められるのがファンにとっての魅力だ。 

ファンサービスをとても大切にすることで有名な尾車部屋の嘉風関。
ファンとの接し方について、他の相撲部屋の力士に助言をすることもあるという。 

「自分は相撲人気が無い時期も経験しているので、サインや写真を求められたら時間が許す限りお応えするようにしています。人気があると言われる今だからこそ、平身低頭な姿勢で本場所にも、巡業にも、取り組んでいくべきです」 

では、ビジネスシーンではどうだろうか? 
同業他社のビジネスマンに対して助言をためらう人もいるだろう。
ただ、業界全体の利益を考えれば、アドバイスをしてもいいかもしれない。 

「この業界の人はビジネスマナーがなっていない」といったように、業界全体の悪い印象をクライアントに与えないようにするためだ。
社外の人材への教育も長い目で見ると、自社にとっての利益につながるだろう。 

「また巡業へ行きたい、また相撲を見たい、と思ってもらうことが、何よりも大切ですから」と話す嘉風関のような思いが大切だ。 



企業成長のための人的資源熟考


●プロフィール● 
戸塚 啓(とつか・けい) 
1968年、神奈川県生まれ。法政大学法学部法律学科卒業後、雑誌編集者を経てフリーのスポーツライターに。新聞、雑誌などへの執筆のほか、CS放送で欧州サッカーの解説なども。主な著書に『不動の絆』(角川書店)、『僕らは強くなりたい~震災の中のセンバツ』(幻冬舎)。

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