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休職者の被保険者資格を喪失させることは可能ですか?

17.09.15 |

当社は設立間もないベンチャー企業で、従業員は片手で数えられるぐらいしかいません。
そのうちの1人が入院し、まもなく私傷病休職の発令をします。

療養には長い時間がかかるようなので、発令と同時に社会保険の資格を喪失させようかと検討中です。

休職と被保険者資格の関係について、どのように考えたらよいでしょうか?

(結論)
使用関係である場合、被保険者資格は喪失しません。
就労規則に記載しておけば、休職中の従業員に社会保険料を支払ってもらうことが可能です。

健康保険では適用事業に“使用される人”が被保険者とされており、基本的には「事業主に使用され、労働の対償として給料や賃金を受け取っている人」が対象です。

休職発令が出されると労働義務が消滅し、賃金もストップするのが普通でしょう。
しかし、休職してすぐに“使用される人”でなくなるとは限りません。

健康保険には傷病手当金という給付金がありますが、通常は在職の状態で被保険者資格を継続しながら給付を受けます。

実質的な使用関係が消滅することとなって、初めて資格を喪失するのです。

ほかの休職の取り扱いについても見ていきましょう。

介護休職では、以下の条件を満たすときは被保険者資格が存続するとされています。

①休業期間の長さが社会通念上妥当なものである
②休業期間終了後は必ず復帰することを前提として認められている
③休業期間中はほかで就労しないことを前提としていること

休職中の社会保険料は、就労規則に記載していれば休職者に支払ってもらうことが可能です。

詳細について知りたい方はお問い合わせください。



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