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サッカーチームの監督交代から見る、トップの責任の取り方とは?

17.12.01 |

プロサッカーの世界は結果がすべてです。
ファンやスポンサーから望まれる成績を残せなければ、監督やコーチは責任を取る必要があります。 
辞任か続投かという選択がありますが、その時監督は何に基づき選択を決断すればよいのでしょうか? 

今シーズン、監督交代を発表した2つのサッカークラブを例にみていきましょう。

同シーズンで2度の監督交代を決定 

サッカーJ2リーグのザスパクサツ群馬は今季限りで監督と、チームの強化を司っていたゼネラルマネージャー両名の退任を発表し、社長も後任就任とともに辞任する意向を示しました。 
シーズン終了を待たずしてJ3リーグへの降格が決定したことが原因です。 

また、J1リーグの大宮アルディージャは、シーズン残り3試合の時点で、監督と強化本部長が交代しました。 
理由はJ2降格の危機によるもので、今シーズンだけで2度目の監督交代となりました。 

辞めることで責任を果たすのか、残ってチームを再建し責任を全うするのか。 
スポーツの世界だけでなく、ビジネスシーンでも判断の是非を問われる場面が多々あります。 
どちらが正しいかは結果が証明してくれますが、結果が出るまでには時間がかかる場合がほとんどです。 

では、何に基づいて決断するべきなのでしょうか? 


ステークホルダーを維持できるかがカギ 

辞任と続投の選択を迫られた場合、最も注視すべきなのは、周囲の反応です。 
サッカークラブならば、ファンやサポーターの声を特に重要視する必要があります。 

ファンやサポーターの支持が得られなくなると、シーズンチケットやグッズの売り上げが激減します。
また、クラブへの批判が膨らめば、ブランドイメージに傷が入り、スポンサーとの契約更新や新規獲得などに影響が及びかねません。 
さらに、J1→J2、J2→J3と降格を繰り返せば、主力選手を引き留めることも難しくなるでしょう。 

スポーツクラブも企業も、顧客や従業員、得意先や地域社会など、数多くのステークホルダーによって支えられています。 
現在あるステークホルダーを維持し、さらに増やしていくためには、責任ある立場の人の判断が利己的であってはいけません。 

そして責任の取り方において重要なのは、トップが将来的な利益を見越して選択することなのです。 



企業成長のための人的資源熟考


●プロフィール● 
戸塚 啓(とつか・けい) 
1968年、神奈川県生まれ。法政大学法学部法律学科卒業後、雑誌編集者を経てフリーのスポーツライターに。新聞、雑誌などへの執筆のほか、CS放送で欧州サッカーの解説なども。主な著書に『不動の絆』(角川書店)、『僕らは強くなりたい~震災の中のセンバツ』(幻冬舎)。

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