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オーケストラ型組織で、サロン運営を円滑に

18.01.05 |

都内の駅ビルや百貨店を中心に展開するサロンBでは、理想の店舗運営のために、ある取り組みを行っています。 

中堅や若手を育て、かつ時代性も取り入れた取り組みとはどのようなものなのか、店長も兼任する、取締役チーフディレクターにお話を伺いました。

ピラミッド型ではなく、オーケストラ型を意識 

サロンBの取締役チーフディレクターであるWさんが目指したのは、“一体感のある店づくり”だといいます。 
そのためには、スタッフが働きやすく、能力を発揮しやすい環境を整える必要がありました。 

そこで、“経営者→管理者→現場のスタッフ”とトップダウン形式で運営するピラミッド型ではなく、“オーケストラ型”で組織を構成したのです。 

店の方針を決める店長を指揮者として、主旋律を奏でる副店長、絶妙なタイミングでシンバルを鳴らすチーフなど、一人ひとりが自分のポジションに責任を持ち、1つの曲を奏でるように店舗を運営していく――。 

「オーケストラがお店の一体感をつくる参考になった」とWさんはいいます。 


今、話題の“ほうれんそうのおひたし”を導入 

組織づくりにはスタッフの育成が欠かせません。 
ここで最も重要なカギを握るのは、“スタッフ同士のコミュニケーション”です。 

組織の中で働く上で、報告・連絡・相談の頭文字を取った“ほうれんそう”が大事だとよくいわれますが、Wさんは「スタッフの教育にも時代性を取り入れていく必要がある」といいます。 

そこで、スタッフが管理者への報告や相談をしやすいよう、昨年Twitterの投稿で話題となった“ほうれんそうのおひたし”を取り入れたそうです。 

“ほうれんそうのおひたし”とは、新人スタッフの報告・連絡・相談に対して、“お・ひ・た・し”(=怒らない・否定しない・助ける・指示する)を心掛けるというもの。 

どのような報告であっても、まずは話をすべて聞き、頭ごなしに怒らないようにすることで、新人スタッフが“報告や相談をしづらい”と感じてコミュニケーションを躊躇することを防止できるのです。 


中堅スタッフを第一線に! 

昨今、美容業界では中堅スタッフの不在が問題となっています。 
サロンとして一定の技術やサービスをお客様に提供していくためには、スタッフに長く働いてもらい、強い組織をつくりあげていくことが重要です。 

そのためには、「オーナーとアシスタントのちょうど中間に位置する、中堅スタッフが第一線で活躍することが好ましい」のだそうです。 

「オーナーは、店長の中からオーナーに指名できる人材を育て、店長はスタイリストの中から店長になれる人材を育てていく。これが組織づくりには欠かせない」とWさんは語ります。 

直近の上司が技術を伝授し、後輩を教え育てていくことによって、スタッフの目標が身近なものとなります。 
それが、スタッフの定着率向上へとつながっていくのです。 



となりのヘアサロン 

【記事提供元】サロンオーナー 2018年1月号(理美容教育出版)

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