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『建設キャリアアップシステム』に基づく能力評価制度とは?

18.07.06 |

個人の技能を可視化できず、給料や待遇に反映できないことが問題視されている建設業界。このような現状を打開するために、国土交通省と建設業界団体が主導で進めている“スキルや就業履歴を可視化する”技能者データベース『建設キャリアアップシステム』のインターネット受付が6月13日にスタートしました。

今回は、この『建設キャリアアップシステム』に基づく能力評価制度や、リクエスト制度について解説します。

4つのレベルで評価する能力評価制度とは?

今秋の導入が決まっており、運用に向けて動き出した『建設キャリアアップシステム』ですが、国土交通省は、このシステムを基にした能力評価制度の導入を検討しています。
この制度は、『建設キャリアアップシステム』に登録された技能者を、資格や就業日数、講習の受講履歴などから以下の4つのレベルで評価するものです。

◆レベル1
業界経験の浅い、いわゆる見習いの技能者。

◆レベル2
一定の就業経験を積んで、2級技能検定などの資格を所持している技能者。

◆レベル3
長期の就業経験を持ち、1級技能検定などの資格を持つ、職長として現場に従事できる技能者。

◆レベル4
専門工事業団体の資格認定を受けた登録基幹技能者であり、卓越した技能・技術を持つ者に贈られる建設マスター(優秀施工者国土交通大臣顕彰者)などの称号を持つ、高度なマネジメント能力を有する技能者。


技能者のモチベーション向上、
離職防止にもつながるリクエスト制度とは?

国土交通省は、発注者側が工事会社を選べるようにするリクエスト制度も創設する予定です。これにより、技術者の正当な評価や処遇の改善が期待されます。
高い技術が必要な工事の際に、これまでは受注者が工事会社を決めていましたが、リクエスト制度では、発注者側から、レベル4の技能者が所属する工事会社をリクエストできるようになります。
現状では、高度な工事の現場に経験の浅い技能者が従事していたり、逆に、高い技能を要求されない現場に高度なマネジメント能力を持つ技能者が配されていたりしています。
『建設キャリアアップシステム』に基づく評価制度とリクエスト制度は、それぞれの現場に適切な技能者を配すことで、各技能者のモチベーションを上げ、離職を防ぐという狙いもあります。

建設現場で働く技能者の処遇改善にも役立つこれらの制度。システムのメリットや利用方法などの詳細については、国土交通省のホームページをご覧ください。



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