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登記が10日→1日で完了に!? 改正案の一つ、定款のスマホ認証とは?

18.07.06 |

会社を起業するにあたって、公証役場に出向いて定款の認証を受け、法務局で登記申請をしなければいけません。その際にかかる日数は10日間ですが、法務省は2019年をめどに、その手続きを最短で1日で完了できるよう短縮する改正案を発表。
これには、登記のハードルを下げて、新規の起業を促すという狙いがあります。
今回は、その改正案の一つ、定款のスマートフォン(以下、スマホ)認証についてご紹介していきます。

登記完了までの日数は現状10日間

新しく会社を作るには、まず公証役場で、会社を設立する上での基本原則となる定款が正しいかどうかを公証人に認定してもらう必要があります。公証役場は全国に286ヶ所ありますが、地方によっては数ヶ所しかないところもあり、また、起業希望者本人が公証人と直接会わなければいけないので、かなりの手間を取られるケースもあります。
そして、認定には原則7日間ほどの日数がかかるのも大きなネックです。
定款の認定を受けたあとは、法務局に出向いて登記申請を行い、ようやく登記が完了します。

一般的に会社の設立日は、この登録申請をした日になりますが、申請してすぐには会社を稼働させることができません。
申請の3営業日以内に登記が完了するので、そこで初めて登記簿謄本や印鑑証明書など、会社の業務に必要なものが取得できるようになるのです。
つまり、登記完了までに合計10日間もの日数がかかっているのが現状です。


公証役場に行かずに済むスマホ認証

法務省はこれらの手続きを簡略化し、将来的に登記完了までの時間を最短で1日に短縮するよう省令を改正する予定です。
その改正案の一つに、定款のスマホでの認定があります。スマホによる定款の認定では、スマホのテレビ電話機能で起業を希望する人と公証人をつなぎ、映像で本人確認を行った上で、電子データで提出された定款を認定します。
さらに、2020年度までには認定された定款データを公証役場から法務局へ直接送り、定款の認定が済んだ後、すぐに登記申請に移れるようなシステムを構築する予定です。

また、現在は定款の認定後でないと登記申請が行えませんが、定款の認定依頼と同時に、登記申請を行えるようになります。
これにより、将来的には定款の認定の依頼から登記の完了まで、1日以内で終わるようになるとのことです。

すでに行われている『電子定款』では、印紙税の4万円を省けるというメリットはありますが、電子定款の送信後には、公証役場に訪問日時を伝えて、認定された定款を取りにいかなければいけません。
そのため、スマホによる定款の認定でこれらの作業が省かれるのは、会社の起業者にとっては大きなメリットになります。現状ですと、2019年にはスマホでの定款の認定ができるようになる予定です。ぜひ、スマホでの定款の認定を考えてみてはいかがでしょうか。



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