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リコール率アップの鍵は、患者のデンタルIQを高めること!

18.09.06 |

歯科クリニックの安定的な運営のためには、初診で来ていただいた方に、その後も通院してもらうことが肝心となってきます。
とはいえ、症状が収まったり治療が終了したりすると、通院をやめてしまう方は少なくありません。
こうした方に継続的に来てもらうためには、どうすればよいのでしょうか?
歯科クリニックのリコール率アップを大きく左右するのが、患者の『デンタルIQ』の向上です。
今回は、患者のデンタルIQを向上させて、リコール率アップにつなげる方法をご紹介します。

ポイント1:病気予防の大切さを伝える

デンタルIQとは、“歯に関する知識”のことです。
たとえば、虫歯や歯周病は、初期には症状が現れにくく、気づいたときにはすでに進行してしまっている場合があります。
歯を虫歯・歯周病から守るためには、歯科クリニックで定期的に予防歯科を受診することが大事です。
このことを、患者にしっかりと理解してもらえれば、「そろそろ検診に行こうか」という意識につながり、リコール率アップにつながるでしょう。

大阪市内にある歯科クリニックでの取り組みをご紹介します。
こちらでは、カウンセリング用ソフトの画像を使い、虫歯・歯周病のメカニズムを詳しく説明しています。
言葉だけではなかなか理解できないものも、画像を活用することで伝わりやすくなるそうです。
また、ドクターからだけではなく、歯科衛生士からも病気について詳しく説明することにより、ドクターの前だと緊張してしまう患者も気軽に質問できるといいます。
このように患者が病気のことを学びやすい環境を整えることで、デンタルIQの向上をはかっています。
その結果、歯科クリニックのリコール率が格段にアップしたのです。


ポイント2:天然歯の大切さを伝える

デンタルIQの向上を通して、“天然歯の大切さ”も伝えましょう。
滋賀県大津市の歯科医院では、次のことを中心に実践しています。

・口の健康のために、どれだけ天然歯が大切か
・口内だけでなく、全身の健康のためにも天然歯はいかに大切か
・人工の差し歯などと比べて、いかに天然歯が機能的に優れているか

さらに、その患者が食べることが大好きな方なら、
「一生おいしく食事を摂るためには、天然歯の維持が欠かせません」
というように、その方の嗜好や性格に合ったアドバイスをするようにしているそう。
そうして天然歯の大切さを理解してもらったうえで、
「天然歯を守るためには定期的なメンテナンスが大切です」
とお伝えするのです。

“定期的なメンテナンスが大切”と言われても、目的がないとなかなか続けられません。
しかし、明確な目的があればモチベーションが維持しやすくなり、定期的に受診してくれるようになるのです。

 
ポイント3:プロケアの大切さを伝える

“自宅での歯磨きだけでは、汚れはきれいに落とせない”
こうしたご自宅でのセルフケアの限界を知ってもらい、プロによるケアの技術力をアピールするのもよいでしょう。

奈良県生駒市の歯科医院では、次のような方法で歯科医院でのケアの重要さを伝えています。

・毎回、歯垢の染め出しを行って、どれだけ磨き残しがあるかを目で見てわかってもらう
・歯科衛生士がケアした後、再び口内の写真を見てもらい、違いを実感してもらう
・普段の歯磨き方法を確認して、磨き方の癖を指摘する

しっかり歯磨きをしているという患者でも、磨き方に癖があって磨けていない部分があったり、時間のないときなど手早く歯磨きを済ましてしまい、磨き残してしまうこともあるものです。
それを目で見て理解してもらい、プロケア後の口内と比較して重要さを知ってもらいます。
そうすれば、痛みなどの症状がなくても歯科クリニックへ通院する必要性がわかり、ひいては歯科クリニックのリコール率アップにつながるというわけです。

「定期メンテナンスに来てください」と伝えるだけでは、なかなかリコールにつながりません。
まずは患者のデンタルIQを向上させて、予防の重要性などを理解してもらえるようにしましょう。



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