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採用で欲しい人物像3つのポイント

14.01.19 |

企業が人材を採用するとき、
どのような人物像を考えているのでしょうか。

資格や学歴などを決めたあとは、
「何と言っても正直な人」とか
「コミュニケーション能力が大事」とか、
何となくイメージしやすい像を描くかもしれません。
けれども言い出せば、どれも大切な基準ですが
何もかもそろっている人はいるはずがありません。

そこで、どのような観点から
人物像を固めればいいかが問題になります。

企業成長のための人的資源熟考

第一に、
企業がいま必要とする仕事能力は何か、ということです。
スキルとか知識とか、最低限のレベルを明確にすること。
ここで資格や学歴が問われるでしょうが、
多くの場合はそれだけでは済みません。
となると、経験とか学力も重要になります。
雇用の期間が長いほど、
能力の成長見込みも大事になるでしょう。

第二には、雇用の期間の切り方です。
いわゆる正社員という、
雇用期間の期限を切らない従業員として採用するのか、
あるいはパートタイマーや、
契約社員のような有期雇用を補充するのか、
というのは人物像にも大きな違いをもたらします。

大企業では比較的、
正社員と正規でない社員との区別がはっきりしていますが、
そうでない場合、有期雇用を入口にして、
よければ正社員へ登用することもあります。
その分、人物像はあいまいになります。

第三には、企業との相性です。
もっと具体的に言えば、職場との相性です。
一括採用の後、配属された職場でうまく行かず
退職という例が少なくありません。

従業員からいうと、職場の雰囲気が人間関係を
含めてどうしても合わないということ。
企業の目的や活動などは外から見てもわかりますが、
組織風土やとくに職場の雰囲気などは伝わりにくいものです。

採用する側は、
応募者の職場との親和性を見極める必要があります。


次回の企業成長のための人的資源熟考は
「採用面接のポイント」をテーマにお届けいたします。


[プロフィール]
佐野 陽子(さの・ようこ)
慶應義塾大学名誉教授。1972年慶應義塾大学商学部教授。87年から2年間、日本労務学会代表理事。89年から2年間、慶應義塾大学商学部長・大学院商学研究科委員長。96年東京国際大学商学部教授。2001年から4年間、嘉悦大学学長・経営経済学部教授。主な著書:『はじめての人的資源マネジメント』『企業内労働市場』(ともに有斐閣)。

[記事提供]

(運営:株式会社アックスコンサルティング)

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