値上げと同時に付加価値向上! 新技術の苦労や熱意を伝え、高単価を認めてもらう

現在、ヘアサロン業界では価格競争からの脱却が課題になっています。 

料金の値上げを行うにも、ただ単に価格を上げればいいという簡単なものではありません。 

全国のヘアサロンでは、どのようなスタンス・方法で値上げにとりくんでいるのか? 

北陸地区で3店舗を経営する、サロンOのオーナー・Kさんに話をうかがいました。
  

公開日:2017/04/07

■消費税増税のタイミングに合わせてマッサージ技術を向上 
サロンOのカット+シャンプーの料金は5,080円。決して安いとは言えない価格です。時代の流れに応じて、ためらうことなく値上げを続けてきました。 

消費税の税率が5%から8%にアップしたときも、迷うことなく値上げを実行。すでに10%への消費増税に対する準備も進めています。 

消費税増税分を料金に転嫁できないサロンが多いなか、なぜKさんは値上げに踏み切れるのか。 
その理由は、常に新しい技術や施術、制度、商材の導入に取り組み、メニューに反映してきたからです。ただ価格を上げるだけでなく、必ずプラスアルファをお客様に提供し、プラスアルファにかけた熱意を伝えています。 

消費税が5%から8%に上るタイミングに合わせて、サロンOではマッサージ技術を高めるトレーニングを積んできました。整体師を講師に招き、気持ち良いマッサージの手法を学んだのです。現在は消費税が8%から10%に上るときの準備として、「頭がい骨調整マッサージ」の技術を習得しています。 

「当店では、マッサージの効果と技術会得までの苦労やエピソード、技術向上にかける熱意をお客様に説明しています」とKさん。 付加価値向上のための企業努力を継続している点を伝えることで、お客様が価値を認め、値上げを受け入れてくれるようになるのです。 


■「VIP専用回線」と「アシスタント指名制度」で特別待遇を演出 
お客様に高単価を認めてもらう仕組みとして、サロンOでは「VIP専用回線」と「アシスタント指名制度」があります。 

VIP専用回線とは、VIP顧客専用の電話回線です。電話番号を一般公開せず、VIP顧客のみに知らせています。 専用回線の電話には、サロンの事情や顧客情報に精通したスタッフのみが対応します。予約を取る際は時間の融通を利かせて、お客様が急いでいるのか、ゆったりしたいのか、そのときの都合に合わせられるようにして、幅広い要望に応えています。 

アシスタント指名制度は、一律300円の指名料で、シャンプーやヘッドスパ、マッサージを担当するアシスタントを指名できる仕組みです。

シャンプーやヘッドスパ、マッサージといったアシスタントのサービスは、お客様の体に直接触れるため、好き嫌いが明確に表れます。そのため「あの人にやってほしい」というこだわりが出やすいことから指名制度を設け、顧客満足度を向上させています。 

このような特別待遇を演出することで、高単価がお客様から受け入れられるのです。 

■キーワードは「付加価値向上」「熱意を伝える」「特別待遇」 
サロンOのように、値上げを行う際は、新しい技術を取り入れ、付加価値を向上させることが大切です。 

そして、付加価値を向上させるための苦労や熱意を伝えることで、お客様は価値を認めてくれます。 

ちょっとした特別待遇を演出することで、価格上昇感をカバーでき、高単価を実現できるのです。 


となりのヘアサロン 


【記事提供元】サロンオーナー2017年4月号(理美容教育出版)