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人事評価と賃金制度の整備でもらえる「人事評価改善等助成金」

17.05.12 |

人材不足を解消するには、離職率低下に取り組むことも、ひとつの方法です。従業員が会社を辞める原因はそれぞれですが、なかでも「自分は正当に評価されていない」「労働に見合った賃金をもらえていない」といった、評価や待遇に関する不満で離職するケースは少なくありません。 

今回は2017年4月に新設された「人事評価改善等助成金」を紹介します。人材不足を解消することを目的とし、人事評価制度と賃金アップを含む賃金制度を整備して、生産性の向上や賃金アップ及び離職率の低下を図る企業に対して支給されます。 

「人事評価改善等助成金」の主な支給要件は、以下になります。 

●制度整備助成 
以下の2つの要件を満たすことが求められます。 

(1)人事評価制度等整備計画の認定 
・人事評価制度等整備計画を作成し、管轄の労働局の認定を受けること。 
(2)人事評価制度等の整備・実施 
・(1)の計画に基づき、制度を整備し、実際に正社員の方などに実施すること。 

●目標達成助成 
以下の3つの要件を満たすことが求められます。 

(1)人事評価制度等の実施日から1年後に「生産性要件」(※1)を満たしていること 
(2)(1)の人事評価制度等の実施日の属する月の前月に支払われた賃金の額と比較して、1年後に支払われる賃金の額が2%以上増加していること 
(3)(1)の人事評価制度等の整備・実施の結果、人事評価制度等の実施日の翌日から1年を経過するまでの期間の離職率が、人事評価制度等整備計画を提出する前1年間の離職率よりも目標値(※2)以上に低下させること 

※1:生産性要件について 
生産性=(営業利益+人件費+減価償却費+動産・不動産賃貸料+租税公課)÷雇用保険被保険者数 
助成金の支給申請等を行う時点での直近の会計年度における上記の式における「生産性」がその3年前に比べて6%以上伸びていることが生産性要件になります。 
また、生産性要件の対象となった期間中に会社都合による退職者を発生させていないことが必要です。 

※2:低下させる離職率の目標値 
対象の企業における雇用保険一般被保険者に応じて変わります。 
雇用保険被保険者数1~300人:現状維持 
雇用保険被保険者数301人以上:1%以上低下させること 

【助成金金額】 
●制度整備助成:50万円 
●目標達成助成:80万円 

人事評価制度等の整備は、制度の「新設」または「改定」に該当することが必要です。すでに人事評価制度を整備している企業でも利用できる余地があるかもしれません。 

各従業員の業務内容にリンクした人事評価制度と賃金制度が整うと、概して離職率が低下し、生産性が向上します。ぜひこの機会に「人事評価改善等助成金」を検討してみてはいかがでしょうか。詳細は専門家へご相談ください。 


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