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心に響く日本語で「やる気」を刺激する

16.07.01 |

あなたは、行動で部下を導くリーダーだろうか。それとも、言葉で理解を深めていくタイプだろうか。 

どちらも使いこなすのが理想だろうが、現実的には難しいところがある。「この場面では行動で」「このシーンでは言葉で」といった見極めも、大切にしなければならない。

今夏のリオデジャネイロ五輪に出場する男子サッカー23歳以下代表の手倉森誠監督は、心に響く言葉を持つリーダーだ。 

この48歳の指揮官は、「我々の志をピッチで示そう」と話す。 

「志という文字は、十、一、心と書く。11人でプレーするサッカーに、これほどふさわしい言葉はない」と、手倉森監督は選手たちに訴えかける。

ピッチに立った11人が、心を通い合わせてお互いに助け合う。一人ではなく十一人の力で、もっと言えばベンチに控える選手も含めた総力として、世界の強豪に立ち向かっていく。「志」の文字を胸に、チームはメダル獲得を目指しているのだ。 

スポーツで良く使われる「気合」という言葉についても、手倉森監督は独自の解釈をしている。 

「やってやろうという気持ちを連想させる気合は、『気』を『合』わせると書く。選手同士が気持ちを合わせないと、気合も空回りしてしまうよ、と伝えています」 

耳触りの良い言葉ではなく、身近な言葉で部下のやる気を刺激したい。あなたの組織にふさわしい言葉も、きっと見つけることができるはずだ。 


スポーツの視点からみる人的資源 


[プロフィール] 
戸塚 啓(とつか・けい) 
1968年、神奈川県生まれ。法政大学法学部法律学科卒業後、雑誌編集者を経てフリーのスポーツライターに。新聞、雑誌などへの執筆のほか、CS放送で欧州サッカーの解説なども。主な著書に『不動の絆』(角川書店)、『僕らは強くなりたい~震災の中のセンバツ』(幻冬舎)。 

[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)

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