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部下の「カッコ良さ」を認める

16.12.02 |

「働き方」という言葉が、このところ重みを持ってきている。大手広告代理店の勤務体系しかり、政府が検討を進める女性の働き方しかり、である。

仕事への向き合い方は人それぞれだ。同世代でもさまざまである。仕事とプライベートのバランスを重視するタイプがいれば、平成生まれにも昭和のサラリーマンのような“モーレツ型”がいる(少数派ではあるようだが)。

多様な人材を束ねるリーダーは、どのような「働き方」を提案すればいいのだろう。プロ野球・日本ハムファイターズの栗山英樹監督は、「カッコいい生き方をしてほしい」と話す。

「誰に対しても自分はカッコいいですとハッキリ言える状態なら、おかしなことにはなっていないと思うんです。周りから見るとカッコ悪くても、その人に賛同してくれる人がきっと出てきて、周りを巻き込んだ大きな力が生まれていく、と思うんです」

仕事の進め方がどうも変わっていたり、力任せにやりがちな部下がいたとする。そんなとき、上司が指導して軌道修正をするのは簡単だ。しかし、それでは部下のカッコ良さを否定してしまうことになりかねない。

「多少なりとも周りに迷惑をかけているとしても、自分なりのカッコ良さを押し通せるなら、それはそれで将来的にカッコいいものになっていくのでは」と、栗山監督は言う。

上司の定義にはめ込むのではなく、一人ひとりの部下が考える「カッコ良さ」を認めてみる。少し時間はかかるとしても、仕事できらめく部下が出てくるかもしれない。



スポーツの視点からみる人的資源 


[プロフィール] 
戸塚 啓(とつか・けい) 
1968年、神奈川県生まれ。法政大学法学部法律学科卒業後、雑誌編集者を経てフリーのスポーツライターに。新聞、雑誌などへの執筆のほか、CS放送で欧州サッカーの解説なども。主な著書に『不動の絆』(角川書店)、『僕らは強くなりたい~震災の中のセンバツ』(幻冬舎)。 

[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)


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