テントゥーワン税理士法人

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平成26年度税制改正~自動車税の歴史~

14.05.12 | オリジナルメルマガ 税金編

前回の記事に引続き、
「平成26年度税制改正説明会」での
お話をさせて頂こうと思います!

今回は自動車税についてです。

自動車取得税は、平成26年4月1日から
税率が下がりました。また、平成27年10月1日からは
廃止されることになっています。
これは、この度の消費税増税が要因です。

自動車取得税は消費税と性質が似ているので、
消費者の負担が増えすぎないようにするためです。
そのため、消費税増税と全く同じタイミングで
減税、廃止が行われることとなっています。

しかし、他にも要因はありました。
自動車業界からの、自動車税廃止への強い要望です。



そもそも自動車取得税や自動車重量税は、
田中角栄が総理大臣だったころに創設されました。
経済成長を目指すうえで道路整備は必須だったためです。

自動車業界としては、自動車の値上げにつながるため
よろしくないのですが、道路が整備されなければ
車も売れないため、受け入れていたようです。

当時は、道路の利用者に道路整備費用を
負担してもらう制度、道路特定財源制度がありました。
新たに創設されたこれらの税金は、
その財源に充てられました。

時は流れて、道路特定財源制度はなくなりました。

そこで自動車業界から、道路特定財源制度がないのなら、
その財源に充てるためにつくられた自動車税は
もう不要ではないか、と声があがりました。

ただ、道路整備が全く無くなったわけではありません。
また、地方にとっても自動車税は貴重な財源であるため、
容易に廃止することはできませんでした。

そこで白羽の矢がたったのが、
自動車取得税だったわけです。
消費税と同様であることからも批判のあった
自動車取得税は、廃止せざるを得なかったのでしょう。

ところで、自動車重量税もエコカーに限り
免税となりました。
いずれはこちらも廃止となっていくのか、
今後の動向に注目です。





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