TFSグループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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「日本の稼ぐ”チカラ”を取り戻すヒント・・・シンガポールに学ぶ!」

14.05.30 | 【バックナンバー】山崎泰の月刊メッセージ(2014年5月まで)

2012年9月11日17:19:00

■人口規模、歴史的、国土の広さ、そして地理的にも・・・


 韓国5,000万人、香港700万人、シンガポール520万人・・・現在の人口。
 (人口規模からも、歴史的にも、国土の広さからも、そして地理的にも)

 内需だけでは生きていけない、外に向けて出て行くしかない、世界中から人や資本が集まるようにしなければいけない、物流やカネの流れの拠点を作らなければならない

 ・・・これらの国をみていると、そんな共通した国づくりの視点を、強く感じるのです。


 かたや日本。

 幸いなことに、人口は1億2,000万人、国土37万K㎡、国境を海に囲まれた島国、同一言語。そして内需だけでも相当な規模・・・。

 (人口規模、歴史的、国土の広さ、そして地理的にも)最初から世界を相手にせざるを得ない運命を背負った国々の国づくりからみれば、日本は、外に目を向ける必然性に劣っていただけに・・・外に向けての視点、語学を含めた世界に通用する人材の育成、ハブ空港・ハブ港など世界から人や資本を呼び込む戦略等々において、遅れをとってしまったように思えてなりません。

■日本の“稼ぐチカラ”を取り戻したい

 日本の“稼ぐチカラ”を取り戻したい、大企業のみならず日本を支える中小企業の“稼ぐチカラ”を取り戻すサポートをしたいと・・・中国・アジアネットワークを組んで、中小企業の海外展開・海外市場進出に関する様々なご相談に応じています。

 海外でもしっかりと収益を上げて、ひいては本社のある日本の“稼ぐチカラ”に還元して欲しい、との強い願いを込めています。

 「日本のほかに海外展開、市場展開するとしたらどこ?」

 最近、そんなご質問をいただくことも多いのですが・・・8月、日本の“稼ぐチカラ”を取り戻すヒントを秘かに持つ国・シンガポールに出かけました。

 シンガポールからのレポートをお届けします。



■シンガポール・香港・台湾・ベトナム・ミャンマー・・・

 シンガポールのレポートに入る前に、まずは当社の中国アジア業務本部が、アジア主要国等への市場進出を初めて検討される方向けにまとめている、簡単なパワーポイントの一部をご紹介します(あくまでも、一部の国だけですので、ご了承ください)。   

1、シンガポール 

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2、香港

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3、台湾

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4、ベトナム

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5、ミャンマー

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■タフなビジネスパーソンなら、着いたその日から仕事・・・

 シンガポールの誇る24時間・ハブ空港、チャンギ国際空港まで、成田から約7時間半、羽田なら約7時間。

 私も、チャンギ空港を午後11時55分(現地時間)に発って、成田に着いたのが翌朝7時55分(日本時間)。時差1時間、実質7時間のフライト。

 リムジンバスで午前10時過ぎには新宿駅に到着、タフなビジネスパーソンなら午前中から仕事ができる時間的距離・・・さすがに私は、飛行機に乗った途端、食事もとらずにアイマスクをして寝まくって、当日の仕事に備えましたが。


■20年間で、人口1.7倍増!!!

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 シンガポールの人口520万人。中華系73%、マレー系15%、インド系10%、混血(第4民族)2%からなる、複合民族国家。

 20年前の人口、300万人。20年間で、なんと1.7倍超という急激な人口増加とともに、一種のバブルのような成長を続けているシンガポール。人口増も決して自然増ではなく、多くの外国人が永住権を取得した結果なのです。

 外国人労働者受け入れ、移民政策等への賛否という論点もあるなかで、「外国人移民を中心とした人口増⇒経済成長」というシンガポール政府・与党のこれまでのスタンスがはっきりと表れているように思います


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■歴史は、まだ200年・・・150人しかいなかった島から

 今から遡ること約200年、1819年。

 東インド会社の書記官を務めていたイギリス人のトーマス・ラッフルズ卿が、人口わずか150人しかいなかったこの島・シンガプラに上陸、名称もシンガポールと英語風に改めて、イギリスが植民地支配をスタートしたのが、今のシンガポールの始まり。

 1942年から1945年まで日本陸軍の軍政が敷かれ、太平洋戦争後、日本軍撤退と入れ替わりにイギリスが植民地支配回復。1963年、マレーシア連邦をつくってイギリスから独立。1965年、マレーシア連邦からシンガポールが独立。シンガポール独立を国民に伝えるテレビ演説で、リー・クワンユ-初代首相が涙を流したことは有名です。

 事実上の一党独裁型・強権政治+経済的発展=「明るい北朝鮮」と揶揄されることもありますが・・・現地人と話していると、「20年先まで考えている政治家」としてリー・クワンユ-氏への信任が厚いのが、よくわかります。

 「政治的安定」が、シンガポール経済発展の礎になってきたことを、「政治的不安定」な日本は、今こそ深く学ぶ必要があるようです


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■東京23区と同じ面積しかないシンガポール

 シンガポールの面積710K㎡。淡路島や対馬と同じくらいの大きさしかありません。

 東京23区と同程度、と思っていただければ、想像しやすいと思います。

 狭い国土ゆえ、人口の8割が高層住宅に居住。新しくできる高層住宅は、政府系が30階以上。民間系は50階以上がほとんど。

 50~60㎡で2,000万円。中心部に行くと、100㎡5,000万円もする高級マンション。さらにプール・サウナ・フィットネスまで付いて、100㎡1億円以上するコンドミニアムも。




■国土が狭く、資源の少ない都市国家・・・どう生き抜いていくか!


 23区と同程度、そこに520万人が暮らす都市国家。その7割が中国系。

 国土が狭く、資源の少ない都市国家が、どう生き抜いていくか!  

 国を世界に開いて、輸出入の拠点づくり。24時間ハブ空港・ハブ港の建設も、必然の流れ・・・2年前に上海に抜かれるまでは、シンガポールは、世界一のコンテナポートを誇っていました。

 そして、語学も含めた教育立国政策

 公用語は、英語・中国語・マレー語・タミル語。隣国マレーシアから、国境を越えて、毎日シンガポールに通ってくる小中学生。なによりも英語や中国語まで学べるのが、大きな魅力。さらに、中国やインドからも有能な子弟を積極的に受け入れているのも、シンガポールの特徴です。

 さらに観光政策。マリーナ・エリアでは、2010年に巨大カジノ・リゾート「マリーナ・ベイ・サンズ」を開業。外国人来場者は、カジノ入場料無料。

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 朝食を済ませてホテルに戻る途中、ふとみると朝8時過ぎから、カジノはすでに入場待ちの列。なにも朝から・・・と思いつつも、積極的に本音で観光政策を進めるシンガポールの逞しさを垣間見たように思いました。


 日本の“稼ぐチカラ”を取り戻すヒント・・・が、シンガポールの本音の国づくりのなかに隠されているように思えてなりません。

                2012年(平成24年)9月

山  崎   泰

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