TFSグループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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「野田首相の脳裏には、きっと・・・」

14.05.30 | 【バックナンバー】山崎泰の月刊メッセージ(2014年5月まで)

2012年6月7日12:00:00

■野田総理の脳裏には、きっと・・・

 6月4日、野田佳彦総理が内閣を再改造して、いよいよ6月21日に向けての大きなヤマ場に差しかかります。
「この厳しい状況の中で首相を拝命したのも、ある種の天命。全身全霊を傾けて、一日一日、大事な決断をしていきたい」と力を込めて語っておられた姿・・・

 昨年、野田総理にお目にかかったとき、「松下幸之助さんは、『運』と『愛嬌』で、塾生を選んだと言われました。
 私に『運』があるのなら、悪運ではなく「吉運」として、 日本を切り拓き、元気な日本をつくっていきたい!」
「天上の人となった幸之助塾主とお会いするときに、『良い仕事をしてくれたな』と言っていただけるようにしたい。」と、しみじみと語っておられたのを思い出しました。


 昭和7年(1932年)5月5日、松下幸之助翁が、松下電器創業式典で『命知元年』として、自社の使命を明らかにし、水道哲学で日本を切り拓こうと語った原点・・・野田総理の脳裏にも、きっとこの姿があったのではと思うのです。

■野田総理の原点

 野田総理と松下幸之助翁とのやりとりは、政経塾のパンフレットにも載っているほど、今では知る人ぞ知るエピソードにもなりつつあります。

 上甲晃・元塾頭が、幸之助翁に政経塾赴任を固辞しに出向いた当時の模様、然りです。

 まさに、禅問答のよう。しかしながら、そんな禅問答のなかに真実があり、幸之助翁の哲学・考え方が垣間見えるのです。

 


■『日本の将来が心配で、夜も眠れない』

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 最近、松下幸之助翁の話をしてくれないかとのご依頼が増えてきて・・・と、4月号ブログにも書きました。先日も、不動産会社での相続税講演後のアンケートを見たら、次回は松下幸之助翁の話を聞きたい、というコメントがあって・・・思わず担当者と顔を見合わせてしまいました。

「生前の松下幸之助さんにあった方が、少なくなってきているので・・・」という理由だそうなのですが、50歳にしてもう“語り部”か、と思うと、少し複雑な心境にもなります。

「松下政経塾になぜ入ったのですか?」
「政経塾って、どんな研修をするの?」

 そうお尋ねになられる方も多いので、最近はこんなパワーポイントも使ってご説明しています。

 齢85歳にして、「日本の将来が心配で夜も眠れない」という姿に、当時20代だった私は、身の震えるような純粋な感動を覚えた、というのが正直な原点です。

 さらには、自らは生きていないであろう次代のことまで、夜も眠れずに考え抜く姿。
 まさに、羅針盤を見失いつつある今の日本に、最も欠けている姿、そして最も必要な姿のように思えてなりません。

 


■『経営理念』の力

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 松下幸之助翁は、1894年(明治27年)11月27日、和歌山県千旦生まれ。
 父親が米相場で失敗したこともあり、尋常小学校を4年で中退。9歳で火鉢屋に丁稚奉公。その後、奉公した自転車屋で、商人としての姿勢を培ったともいわれています。

 幸之助翁の生涯にわたる大きな柱は、3つ。
 一つは、1918年創業の松下電気器具製作所(後の松下電器産業株式会社)
 二つは、1946年にスタートしたPHP運動。「Peace &Happiness through Prosperity」
(繁栄を通じて平和と幸福を)を標榜して、戦後の荒廃から立ち上がるべく運動展開。
 三つは、1979年に設立された松下政経塾。「政治を正さなければ、日本は良くなら
ない」という、已むに已まれぬ想いで、周囲の反対を押し切っての設立でした。

 そして、おそらくはこの国の将来を案じたまま・・・まるで昭和天皇の後を追うかのように、1989年(平成元年)4月27日逝去。

 その生涯を貫いたものは、一貫した『志』、事業でいうならば『経営理念』。

  

■『経営理念』が、理想と現実のギャップを埋める!

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 先日、定例の社内ミーティングで、講師を務めていていただいている当グループのアドバイザーから、経営学で学ぶ「線形曲線・非線形曲線」の話をあらためて聞き、幸之助翁に通ずるものがあり、是非とも皆様にも共有していただきたいと、ご紹介しました。

 松下幸之助翁は、1932年に「命知元年」として、250年計画を全社員に明示。
 まさに、「非線形思考」以外のなにものでもありません。
 そして、その「経営理念」「事業理念」を共有する輪が広がって、世界のマツシタが出来上がったのです。特に、文化も言語も習慣も異なる海外での事業展開には「経営理念」が重要だったといわれています。
 
 経営理念を共有しないと、人もついてゆかず、会社も成長していかない・・・
 強く肝に銘じておきたい大原則!

 

■『ヨコ軸』と『タテ軸』

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 もう何年前になるでしょうか。
 いまから6年半ほど前、顧問先様に月刊レポートを定期的に発行し始めた第1号・平成18年(2008年)1月号にも、同じことを書きました。

 『ヨコ軸』⇒いわば、今を生き抜く戦略

 『タテ軸』⇒過去から流れる歴史認識・現在の時代認識、 未来を見通す力

 特に、私たち職業会計人は、『ヨコ軸』での勝負は、最も得意な分野。
 まさに『ヨコ軸』=「今を生き抜く戦略」を、日々顧問先様にアドバイスしながら、自らのスキルを磨いているといっても過言ではありません。

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 しかし、だからこそ『タテ軸』を見失わないようにしなければ・・・と肝に銘じています。
 松下幸之助翁が描いた、250年計画という壮大な『タテ軸』。
 自らの命が果てた先まで見通そうとする歴史感・時代認識。そして、社会に貢献せねばと願う気持ち。 
 至りませんが・・・本当に一歩だけでも、そんな想いに近づきたいと願っています。


20120614

 

2012年(平成24年)6月    
山  崎   泰

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