五月雨
18.06.16 | 所員のブログ
六月に入り、関東地方も梅雨まっただ中です。
私の家は山の麓にあり、すぐそばに小川も流れているので、雨が降る夜などは、蛙やふくろうの声が雨音にまぎれて独特の世界観が生まれます。
何かとマイナスなイメージが多い梅雨ですが、日本人は古くから、趣のある雨の情景を文化に取り入れてきました。
あうち咲く 外面の木陰 露おちて
五月雨 はるる 風渡るなり (新古今和歌集 藤原 忠良)
【訳】楝の花が咲いている家の外の木陰、そこから露が落ちて 五月雨の晴れる風が渡っていく様だ
私の好きな歌の一つですが、梅雨の晴れ間に吹き渡るさわやかな風と、青空が目に浮かび、読んだ人の心まで晴れ渡るようですよね。
季節の移ろいや自然の美しさに感銘を受ける度に、慌ただしい日常の中でも、美しいものを美しいと感じられる心のゆとりを持ち続けていきたいと思っております。