TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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クレジットカードで税金を支払う際のメリットと注意点

18.07.25 | 税務・会計

会社や個人事業主が納税する場合、
指定した金融機関の預貯金口座から振替納税を行ったり、
もしくは現金に納付書を添えて金融機関や所轄税務署などで支払ったりするのが一般的です。

しかし、それ以外に、時間的な制約がなく手元に現金がなくても納税できる
『クレジットカード納付』も広まってきています。

これまでは自動車税や固定資産税など一部の税金に限られていましたが、
2017年1月からは、法人税や相続税をはじめ、ほとんどの税金がクレジットカードで納税できるようになりました。

今回は、クレジットカードを使った納税のメリットと注意点をご紹介します。

会社や個人事業主が納税する場合、指定した金融機関の預貯金口座から振替納税を行ったり、
もしくは現金に納付書を添えて金融機関や所轄税務署などで支払ったりするのが一般的です。

しかし、それ以外に、時間的な制約がなく
手元に現金がなくても納税できる
『クレジットカード納付』も広まってきています。

これまでは自動車税や固定資産税など一部の税金に限られていましたが、
2017年1月からは、法人税や相続税をはじめ、
ほとんどの税金がクレジットカードで納税できるようになりました。

今回は、クレジットカードを使った納税のメリットと注意点をご紹介します。


クレジットカード納付とは?

クレジットカード納付とは、納税者が国税庁長官の指定した納付受託者である
トヨタファイナンス株式会社に立替払いを委託する納税方法のことです。

手続きは簡単で、『国税クレジットカードお支払サイト』に
氏名や住所などの納付情報や納付税目、
クレジットカード情報などを記入するだけで、
納税したことになります。

情報を受け取ったトヨタファイナンスは、
納税額を国税庁に収め、さらに納税者の契約しているクレジット会社経由で、
立替額(+手数料)を納税者に請求するという仕組みです。

このクレジットカード納付は、VisaやMasterCard、JCBなど、
多くの種類のカードで支払いができます。
しかし、あくまでWEBのみの手続きなので、
金融機関やコンビニなどでクレジットカードを使用して納税することはできません。


クレジットカードによる納税のメリットとは?

<メリット1> すぐに現金を用意できなくてもOK

入金の目処はついているが、取り急ぎ納税するための現金が手元にないときなどは、
このクレジットカードでの納税が非常に役に立ちます。

ひとまずクレジットカードによる納税の手続きを済ませ、
引き落とし日までに納税額分の現金を引き落とし用の口座に用意しておけば問題ありません。

通常、クレジットカードの引き落としは、決済の2ヶ月後なので、
2ヶ月間の支払猶予を得ることができるというわけです。

また、たとえクレジットカード用の口座残高がなく、
納税額が引き落とされなかったとしても、税金の延滞になることはありません。
手続き時点ですでに払ったものとされ、税務署からの催促が来ることもありません。

ただし、税金の延滞にはなりませんが、クレジットカードの延滞にはなります。
クレジットカードの支払いを延滞してしまうと、クレジットカードの信用情報にも傷がつくので、
口座残高はしっかりと確認しておきましょう。


<メリット2> 時間と場所を選ばない

もう一つのメリットとして、
24時間いつでもどこでも納税できることが挙げられます。
金融機関や税務署などは営業時間が決まっていますし、
24時間営業のコンビニでの支払いも、わざわざコンビニまで出向かなければいけません。

クレジットカードによる納税であれば、24時間いつでも税金の納付を行うことができます

またスマホにも対応しているので、家ではもちろん、出張先や旅先など、
場所を問わずに納税できるのも大きな魅力です。


<メリット3> 分割払いやリボ払いにも対応できる場合がある

現在においては、まだ、ほとんどの法人カードは、
リボや分割での支払いは出来ないケースが多いですが、

カード会社によっては、分割払いやリボ払いにできる場合もあります。

納税額がかさんでしまって、事業資金を圧迫してしまっては意味がありません。
一括払いが厳しければ、分割やリボ払いで支払っていくことができるかどうか、
カード会社にお問い合わせされてみてはいかがでしょうか?
(分割払い・リボ払いの場合は、別途各カード会社の定める手数料が発生する場合が
 ありますので、予めカード会社にお問い合わせください。)

また、クレジットカードにはポイントが付くものも多く、
手数料を差し引いてもポイントで得をする場合もあります。

なお、クレジットカードによる納税は、上限が1,000万円と定められており、
クレジットカードの利用可能額が納税額よりも低い場合は、
当然利用することができません。
ただし納付手続を複数回行うことで、1,000万円以上の納付は可能です。

地方税については、まだクレジットカード納付に対応していない自治体が多く、
対応する税目や手数料も自治体ごとに異なります。
 
地方税のクレジットカード納税を希望する場合は、
事前にご自身のお住まいの地域が対応しているかどうか、確認をするのがよいでしょう。


クレジットカードによる納税の注意点! 

クレジットカード納付は、一時的に納税者の税金をトヨタファイナンスが立替える仕組みため、
納付する税額に応じた手数料がかかってきます。

最初の1万円までは76円(消費税別)、
それ以降は1万円増えるごとに76円(消費税別)ずつ加算されていきます。

例えば、50万円の法人税をクレジットカードで納税する場合、
消費税込みで、4,104円の手数料がかかってしまいます。 

※決済手数料については、「国税クレジットカードお支払サイト」において、
シミュレーション計算が可能ですので、ご活用ください。


便利で手間もかからず、さらに支払猶予が得られるクレジットカード納付は
事業者にとって大きなメリットになります。

お手元のカード会社に確認をし、メリット・デメリットをしっかりと判断した上で、
試してみてはいかがでしょうか。

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