当面の労働時間対策の推進について通達を発出
19.05.13 | 労働ニュース
厚生労働省は先ごろ、全国の都道府県労働局長に対し、働き方改革関連法施行に伴う関係法律の改正を受けて、当面の労働時間対策の推進に係る通達を発出しました（平31.4.1 基発0401第25、雇均発0401第39）。
通達では、多様な働き方を選択できる社会の実現と、長時間労働の是正を通じた「働き方改革」の推進を図る法改正の基本的考え方にあらためて言及するとともに、労働時間対策の具体的推進に向け、次の取り組みの推進を求めています。
（1）労働時間等設定改善実施体制の整備
「労働時間等の課題について労使が話し合いの機会を設けている割合」を2020年までに100％とする数値目標達成に向け、周知啓発を図る
（2）法定労働時間の遵守の徹底
働き方改革関連法の周知と併せ、集団指導の実施等を通じて遵守徹底を図る
（3）時間外労働の削減
労働時間適正把握ガイドラインに基づく管理適正化の指導、時間外・休日労働協定の内容についての指導、交替制勤務や恒常的な時間外労働等の改善指導を通じて時間外労働の削減を図る
（4）1年単位の変形労働時間制等の労働時間制度の適正な運用の確保
1年単位の変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制、高度プロフェッショナル制度等の適正な導入・運用に向けて助言を行うとともに、適用対象労働者の適正な労働条件確保に向け事業主への指導を行う
（5）勤務間インターバル制度の導入促進
制度を導入する中小企業への助成金の活用促進や、導入企業の好事例の周知等、制度導入に向けた取り組みを推進する
（6）年次有給休暇の取得促進
時季指定付与が義務づけられる年5日の年休の計画的取得、年休管理簿の適正な作成・保存に向けた指導、年休取得に伴う不利益取り扱い禁止、長期休暇の取得促進等を通じて年休の取得促進を図る
