税理士法人SKC

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5G導入が新たな公害を生む?

19.08.26 | 堺俊治の独り言的情報

  スマートフォンやタブレットなどの携帯端末の急速な普及で、高齢の私でさえ、いつの間にか当たり前のように日々 LINEやFacebook利用している状態で、スマホを忘れたり、電源が失われたりするとひどく不安になります。これらの携帯端末は、日毎にサービス提供エリアは拡大し、通信速度も向上しています。 現在普及している4G LTEの最大100Mbpsの通信速度で十分に動画も楽しめています。
  ところが、来年中には通信速度が、現在の1,000倍になることが予想されています。TVではオリンピックを控え、高画質の8Kが導入され、国内大手通信事業者は10Gbpsレベルの通信速度を実現する第5世代無線通信システム「5G」のサービス提供を令和2年に開始しようとしています。

  第5世代無線通信システムのことを略して5Gと表しています。5Gの導入によって超高速で大容量の通信が可能となるそうです。2時間程度の映画は、わずか3秒でダウンロードが出来たり、8K画像や車の正確な自動運転には不可欠なようです。またロボットの遠隔操作やあらゆる機器がネットにつながるIoTの基盤技術として多くの期待を集めています。
  しかしここにきて5G導入への懸念が出てきています。最近はあまり問題視されていませんが、かつては電磁波が健康に及ぼす影響がメディアでも取り上げられていたように思います。電子レンジやTVブラウン管からの生じる電磁波を浴び続けることで、発がんの可能性があるとか、脳に悪影響があるとか、また携帯電話が登場してからは、携帯電話からの電磁波が脳に悪影響があるとかを聞かされていたように思います。高圧電線の影響は顕著で、高圧線の直下や回り何メートルかは電磁波の影響が強いので、住居もその影響を避けて建築されています。しかし最近は、こういう電磁波の健康被害の話は、全く聞かなくなりましたが、この5Gが出す電磁波は、過去の電化製品レベルの比ではないようです。極めて高い電磁波エネルギーのようです。生活環境が夢のように便利になりそうだったり、産業構造にも極めて革新的な影響が予想できる5Gですが、強力な電磁波のエネルギーであるだけに、米国や欧州諸国では健康への影響を懸念する動きが出てきています。
 米国ではすでに5Gが導入されているところで影響が出始めているようです。その一つ、米国カリフォルニア州のサクラメント市での話がネットで取り上げられています。消防基地の近くに5G電波塔が建てられると、消防士たちが頭痛や不眠、記憶障害と意識障害を訴えるようになったそうです。その消防士たちは、近くに電波塔のない別の基地に異動した途端、すっかり症状が治まったということです。この出来事はカルフォルニア州での5G導入に大きな反響を呼び、導入に反対する自治体が出ており、5G導入は市民に動揺を起しているようです。
 ベルギーでは電磁波の影響を懸念して「国民をモルモットにはできない」として5G導入を先送りにしたようです。 

 日本のマスメディアは、5G導入がまるでバラ色の未来を創造するとばかりのメリットを報道し、5G導入を急がないと先進諸国に後れを取るというような姿勢ですから、来年のオリンピック目指して早急に導入が進むと思われます。マスメディアでは取り上げられませんが、ネット上では5G導入の健康被害へのリスクはかなり取り上げられています。5G導入が進むと、自らでこの電磁波から身を守る対策をするしかないので、そのためにも5Gの電磁波のリスクについて、より正確な情報を公表してもらいたいところです。5Gの電磁波の影響を軽く見て放置することで、新たな公害を生み出す可能性もあり、目が離せないところです。

 確かに、産業レベルでは5Gが革命的なプラットフォームになるのかもしれませんが、健康上のリスクが大きいとしたら、スマホやタブレット利用の一般市民には、間違いなく安全な光ケーブルの利用で充分なのではないでしょうか。一市民としては、今のスマホやタブレット環境で困ってないですから・・・。

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