税理士法人SKC

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革新政党という不思議

15.05.25 | 堺俊治の独り言的情報

最近、保守とは、革新とは、なんだろうと思うことが続きました。
保守政党、革新政党という表記の仕方は、今の日本の政党分類には適応しないように思うのですが・・・・・。

保守の保守たるゆえんは、第一に既得権益を守ることと、私は理解します。辞書を引くと「保守主義:既成の思想や制度を尊重し維持するために、その変革に反対する政治的、社会的立場。」と表記してあります。結果として既得権益を守ることになると思うのです。大阪市の大阪都構想に対する住民投票で、60歳以上の市民の反対票で都構想は却下されました。高齢者にとって、未来の生活より、現在手にしている既得権益を守りたいと思うのは当然なのかもしれません。60歳以下の投票者は賛成多数だったそうです。今より未来をより良いものにしたいと思う方々が若者には多かったということになります。この構図では保守と革新が分かりやすいと思うんですが、大阪都構想に反対した自民党(ここは自他ともに保守党と明言しています)、公明党(保守?中道?)民主党(ここは保守?)、社民党(革新でしょう?)、共産党(自他共に認めた革新のはず)の各政党は既得権益を守るだけで反対したのか、そうではなく革新政党は革新たる都構想の対案を提出するのか?しかし、保守の長たる安倍総理が率いる内閣府だけは、大阪都構想を明確に支持しました。

この大阪都構想は、「大都市地域における特別区の設置に関する法律」にのっとった改革だったことを皆様はご存じでしょうか。この法律案が国会に提出されたのは、2012年の秋、大阪維新の党が国政に進出する前です。民主党やみんなの党(当時)に加え、現在の与党である自民党や公明党も加えた与野党7会派が、共同提出する形で可決成立しています。この法律の第一条には以下の様に目的が記されています。

第一条 この法律は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設けるための手続並びに特別区と道府県の事務の分担並びに税源の配分及び財政の調整に関する意見の申出に係る措置について定めることにより、地域の実情に応じた大都市制度の特例を設けることを目的とする。

続いて第二条には、対象の要件として「人口200万人以上の政令市、または政令市と同一道府県内の隣接市町村の人口の合計が200万人以上」とあります。

この法律を作成した政党が皆んなで大阪都構想反対に回るというのはどういうことでしょうか?革新って何なんだ!

もうひとつ、志位共産党委員長の党首討論での発言です。共産党って革新の最たる党のはずだったと思うのですが、その党がどうして日本を無条件降伏させるための脅迫文書的なポツダム宣言を、安倍総理に支持しないのかなどと詰め寄るんだろう?? そのポツダム宣言を作成した国の一国である米国が作成した日本国憲法を、なぜ革新政党である共産党や社民党は守り続けようとするんでしょうか? 革新って何なんだ! ちなみに私は、未来に向かってより良い社会を構築する為に、今を変革しようとしている保守党の支持者です。

 

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