TFSグループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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「日本でもっとも休みの多い会社?!」~社員の「やる木」を育て続けて~

16.11.14 | 人事・育成・組織

■ 「日本でいちばん大切にしたい会社」

先月10月28日、私が副塾長を務める東京都倫理法人会・後継者倫理塾が主催して、「日本でいちばん大切にしたい会社」の著者でもある、坂本光司・法政大学大学院政策創造研究科教授をお招きした講演会を開催しました。
 
坂本光司教授は、日本全国約7,000もの会社を自ら訪ね歩かれ、そのフィールドワークをもとに、まさに企業の範となるような「日本でいちばん大切にしたい会社」を紹介し続けてこられたことで著名です。

単行本化されたシリーズは、これまで全5巻、累計で70万部ものベストセラー!
「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞まで開催されています。

■ 日本で"もっとも休みの多い会社"?! 

講演の中で紹介されていたのが、岐阜県に本社を置く未来工業株式会社
日本で"もっとも休みの多い会社"ともいわれているのです。


1日の労働時間は、7時間15分。
年間休日は、約140日、
年末年始休暇は、なんと12月24日から1月15日まで、連続20日間。
残業ゼロ(もちろんサービス残業もなく、残業をすると罰金です・・・)
育児休業3年間、5年に一度は社員全員で海外社員旅行
しかも、800人の社員全員が正社員。営業のノルマもなし。
定年70歳。60歳を超えても賃金が下がらない。
なんと入退社のタイムレコーダーもなく・・・
遅刻した本人は、わかっているのだから、
その分、休憩時間を短縮したり、生産性を上げることで、自主的にカバーする風土。

「エッ~~~、そこまでして大丈夫なの??」
と、思わず心配したくなるくらい・・・社員に優しい!!会社なのです。


■ 社員の「やる木」を育て続ける!

社長のポリシーは、”社員が喜んでくれることなら何でもする!”
勤務日数や時間が短くなっても、社員のモチベーションが高まったことにより、
売上高・利益額は下がらなかったといいます。

社内には、『常に考える』という言葉が、至る所に貼られているとのこと。

未来工業では、社員が自分で考え、工夫して行動することが、会社全体を貫くテーマであり、
全社員による「改善提案制度」が「日本でもっとも休日の多い会社」たることを可能ならしめている原動力のようです。

その結果、約800人の社員数で、1年間で1万数千の改善提案件数。
さらに約1,000もの新商品が開発されたというので、本当に驚きです。

未来工業では、思いついたことを気軽に「アイディアを出すだけ」でもよく、
出された提案はどんな提案にも「参加賞」として500円を支給。
会社は、できるかぎり提案を取り入れる。
社員が自ら考え、アイディアを出し、会社から認められることで、
新たな提案さらには商品開発につながり、ひいては会社の発展にも貢献していく・・・

徹底して社員を信じ、社員の自主性に委ねているのです。
そのためにも、外せる制約はできるだけ外し、社員の「やる木」を育てることに徹しています。

社員重視に徹し続けて、ひいては上場まで果たしている・・・
まさに羨ましいような“範”となる会社に映ります。


■ 「いい会社」を貫く共通項

好不況を問わず、赤字を出さずに好業績を持続する
「いい会社」に最も共通しているのは、
いわゆる「経営資源の有無・レベル」「経営戦略・経営手法」ではなく、
「経営目的・使命に対する考え方」にある。

坂本教授は、著書の中でこう断言されています。
 
「いい会社」に共通する「経営目的・使命」は、
業績を高めることでも、
シェアやランクを高めることでも、
ましてやライバル企業との勝ち負けを競うことでもなく、
『人』の幸せの追求。そして、そのことを最も大切にした経営活動を一貫して行うこと。

「いい会社」が共通して大事にしている『人』とは、
① 社員とその家族
② 社外社員(仕入先・協力企業等)とその家族
③ 現在顧客と未来顧客
④ 地域住民とりわけ、障がい者等の社会的弱者
⑤ 出資者・支援者 を指しています。

いつでもどこでも、
自社がやっていること、やろうとしていることを
「会社に関係する人々の幸せづくりにとって、この考え方・経営は正しいか、自然か」
を軸足に判断して、ぶれない経営を実践し続けている・・・


坂本教授は、こう結んでいます。

7,000社ものフィールドワークの中には、労働集約型の製造業種も多く、
また必ずしも立地・商圏が良いとはいえない地方に位置する「いい会社」も
少なくありません。

立地・商圏を超えた“真のチカラ”を、
企業はどのようにすれば発揮していくことができるのか!

全国各地のクライアントに関与させていただいている仕事柄、
“真のチカラ”を深堀していくことの意義を感じています。

坂本教授の「選ばれる企業、捨てられる企業」というキーワードが、
今でも深く心に残っています・・・

是非とも「選ばれる企業」足り得る経営を続けたいものです。


■ 勢いあまって、自ら実践!? 

早いもので、今年も残すところ、あと2ヶ月を切りました。

「日本でいちばん大切にしたい会社」講演会には、当社社員も複数名参加してくれました。

そして翌週、当社全体ミーティングも早速、未来工業の“長期年末年始休暇”の話題に。
坂本教授から未来工業の話を伺った、まだ数日後だけに・・・
興奮冷めやらず、思わず感化されて???
年末年始の長期休暇を決定!(してしまいました)

でも社員全員、とても嬉しそうな顔をしてくれたので・・・ 良かったかと。

来年に向けての「やる木」につながってくれればと、ひそかにドキドキ祈るばかりです。。。


   平成28年(2016年) 11月
              山   崎   泰

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