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看護師さんに「任せる」ための資格取得支援でクリニックの質が向上

13.11.10 |

看護師さんに対する、
クリニックの医師の期待はさまざまです。
「採血だけこなしてくれればいい」とか、
「バイタル以外のもう一歩突っ込んだ検査にも
一応対応できてほしい」とか、
「患者さんの家族関係を
世間話から聞きだしてもらえたら」とか…。

選ばれるクリニックへのナビゲーション

患者数が多く、見るからに活気のある
クリニックの院長に運営方針を伺うと、
皆さん異口同音に
「看護師にできるだけ任せている」とおっしゃいます。

「医師一人では時間的にも体力的にも限界がある。
多くの患者さんを診るためには、
できる限り看護師に任せて、
自分は診療に専念するしかなかった」と。

一方の看護師さんは「先生が任せてくださるから、
私たちもその期待に応えて頑張れる」といいます。
そんなクリニックの1つは、
多くの検査のほとんどを
看護師さんたちだけでこなしていました。

しかし、検査機器が多いクリニックは少数でしょうし、
「ウチの場合、いったいどこを
看護師に任せればいいのか?」
と思う院長先生もいると思います。

内科であれば、
糖尿病の患者さんに対するセルフケア支援、
つまり合併症予防の自己管理の仕方や
フットケア指導などを担ってもらうことが、
効率化につながります。

患者の理解度により時間や手間が
まちまちな教育の部分を
看護師が引き受けることで
診療効率を上げているようです。

その指導の専門性を担保するものとして、
糖尿病療養指導士(CDE)の認定制度があります。
毎年、資格取得者の半数は看護師です。
全国組織である日本糖尿病療養指導士(CDEJ)の場合、
クリニックの看護師も大病院にひけをとりません。

多くの病院では資格取得は
経済的評価につながるものではないのですが、
自信をもって患者さんと接するためにも、
資格取得を機に勉強してもらうのも
よいのではないでしょうか。

ただ、地方のクリニック勤務者の場合、
資格更新には学会出席などの単位が
ネックになりやすいのです。
地方出張費をクリニック側で負担するのは
ハードルが高いわけですね。

そんな地方の看護師さんには
各県に発足しつつある
「地域糖尿病療養指導士(L-CDE)」制度もあります。

地域発の制度だけに、研修会は地域で行なわれるなど、
地方在住者が資格を更新しやすい仕組みになっています。

日進月歩の医学情報を学ぶ姿勢のある看護師さんを
スタッフとして抱えることは、
クリニックの質の向上に直結します。


次回の選ばれるクリニックへのナビゲーションは、
開業とは「ブランドづくり」であるをお届けします。


[プロフィール]
中保 裕子(なかほ・ゆうこ)
医療ライターとして全国のがん医療、地域医療の現場を中心に医療者、患者、家族へのインタビューを行うほか、新聞広告等での疾患啓発広告制作、製薬企業等のマーケティング調査の実績も多い。有限会社ウエル・ビー 代表取締役。 
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