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27坪・月商1000万円超の大繁盛。「板前」を軸にした新・和食バル

15.04.05 |

2012年7月にオープンした銀座店を皮切りに、現在FC含め6店舗を展開する『板前バル』。
“板前”を前面に打ち出し、カジュアルな空間で本格和食をリーズナブルに提供。
直営の銀座店では坪月商37万円強を叩き出す。

■このお店が繁盛している理由!

1.気軽なバルだからこそ、「板前」の存在が大きな価値を生むことに着目
2.板前の技+現代的な食材づかいや見せ方。その融合が大きな魅力に!

「大手のチェーン店や外食企業は職人の技術に頼らない、食材を売りにした業態を作りがちです。しかし、私は自分が元調理人だったこともあり、会社を立ち上げる際には料理人を前面に打ち出した店を作ろうと思いました」
と語るのは、(株)CANVASの代表取締役・本間保憲氏。
そうした思いから立ち上げた業態『板前バル』は、その名の通り“板前+バル”という画期的なスタイルで一躍話題に。
20代後半から40代のオフィスワーカーを主要客層に、1号店の銀座店では27坪・56席で月商1000万円超を稼ぎ出す。

同店の魅力は、本格的な和食をリーズナブルな“バル価格”で楽しめるだけでなく「板前」を前面に打ち出したブランディングを行なっている点にある。
板前は、調理をするだけでなく出来る限り自身で料理を運び、食材や調理法などについてお客に説明。
料理の付加価値を高めると同時に、お客に安心感とワンランク上の特別感を与えている。

盛り付けや演出に工夫を凝らした料理も評判だ。
例えば「刺身の盛り合わせ 箱盛り」は、原価をかけた採算度外視の目玉商品。
重箱をイメージした透明の箱に刺身を盛り、ドライアイスで煙を演出する。
客のほぼ全員が注文する人気料理だ。

またお客から「これ、いくらするの?」とよく驚かれるという300円のお通しも名物のひとつ。
取材当日のお通しは、海老の芝煮、サザエの旨煮、筍の旨煮、トマト豆腐などを盛り合わせた一皿。
料亭顔負けのこのお通しを300円で提供できるのは、加工品を使わず店で一から調理し、端材も上手く活用する職人の技があってこそ。
お通しに工夫を凝らすのは、「食事の前の期待感を高める」ことと「思わず写真を撮ってSNSに投稿したくなる料理」を提供し、客にSNSで拡散してもらうという狙いがある。

また同社では「プロ育成塾」と称して、板前にマーケティングとマネージメントをOJTで学ばせる仕組みを構築。
今後は、養成した板前の人材もパッケージにしたFCビジネスの展開にも力を入れる予定だ。

繁盛飲食店のヒット商法最前線


【記事提供元】
近代食堂2015年4月号(旭屋出版)

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