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クレームは全員で共有する

14.02.09 |

朝の開院準備、患者様の受け入れ、
診療、カルテ記載、レセプト入力、後片付け。

こういった日常的な業務は、
今さら誰の指示を仰がずともスタッフそれぞれが
自分の担う役割を理解し、処理していきます。

しかし、ここに“クレーム”という異物が入ると、
指示なしで処理することができなくなり、
日常業務にも支障をきたしてしまいます。
クレームが発生した際にできる限り、
日常業務に支障をきたさずに処理するためには、
まずは担当者を決めることが必要になります。

クリニック経営、次の一手

担当者の日常業務は担当者以外が割り振り処理をすることで、
最低限の影響で済ますことができます。

クレーム患者は、医院の思惑通りに動いてくれる訳ではありません。
いくら医院側が担当者を決めていたとしても、
クレーム患者がどう動くかは予測がつきません。

したがって、医院としては担当者にすべてを集約させるべく
クレーム患者を誘導することが必要となります。
そのためには、すべてのスタッフがクレーム患者の情報を共有し、
クレーム患者を担当者にどうつなぐかを理解していることが必要となります。

つまりすべてのスタッフが、
クレーム患者と担当者までの導線となれるような状態を作っておくことが、
クレームが発生しても日常業務に支障をきたさない方法ということです。

クレームの展開は予測ができません。
来院する予定だったものが来なくなったり、
予約なしで突然来たり、といった突発的な事態が起こり得ます。

このような事態に対して、
スタッフが担当者への適切な導線となるためには、
最新状況についての情報が共有されていることが必要となります。

朝のミーティング、スタッフ間の申し送りなどだけでなく、
日中においても発生した事態を
共有できるようなスタッフ間の連携が重要です。

また、事態が収束した後には、
クレーム発生の原因確認も含め全スタッフによるミーティングを行い、
起こったクレームを今後の接遇に活かす工夫も大切です。

次回の「クリニック経営、次の一手」は、
「クレーム担当者の心構え」(仮)をお届けします。


[プロフィール]
長田 耕一(ながた・こういち)
フォーユーメディカル株式会社 取締役副社長
広域医療法人の元法務責任者としてクレーム対応を経験。その数は1,000件を超える。現在は、医院の第三者継承をマッチングする「クリニックM&A」事業にてM&Aアドバイザーとして年間20件以上の譲渡成立を支援するとともに、医師会や企業研修での講演、各種媒体でのコラム執筆などで活動中。共著に「医業承継の完全実務」(日本法令)。
http://www.4um.co.jp/
http://www.clinicma.com/

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