TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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経営者としてのリーダーシップ!

14.05.30 | 【バックナンバー】山崎泰の月刊メッセージ(2014年5月まで)

■新年明けまして、おめでとうございます

 新年明けまして、おめでとうございます。
 今年は、長い年末年始休暇をお過ごしの方・・・多くいらっしゃることと思います。
 私どもに関係の深い税務署、官公庁も、昨年は12月27日(金)が御用納め、新年1月6日(月)が仕事始め!
 役所にお勤めの皆さんの中には、こんなに長い年末年始休暇をとられたのは初めて、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 私も、昨年12月に、年末年始休暇を決めるに際して・・・
 「税務署ですら休みなのに、よもや会計事務所が28日以降までやることは・・・」という、あうんの雰囲気が事務所全体に溢れていて、決算法人を担当している社員にすら、とてもとても28日(土)以降までなどと、言い出せる雰囲気ではありませんでした?!
 さらに、年末最終週は、3連休明けの24日(火)~27日(金)までの4日間しかなく、怒涛のような忙しさ!!

 年末の慌ただしさを越えて、皆さまには、ゆっくりと英気を養われて、新春の日々をお過ごしのことと思います。
 皆さまにとりまして、本年が充実した素晴らしい一年となりますように、心よりお祈り申し上げます。

■「感謝のつどい」の基調講演は・・・

 『松下政経塾に学ぶ、経営者としてのリーダーシップ』 

 昨年12月の「感謝の集い」には、公益社団法人 松下政経塾から古山和宏・常務理事兼研修塾塾頭にお越しいただき、「松下政経塾の人材育成に学ぶ、経営者としてのリーダーシップ」を、熱く深く語っていただきました。
 松下幸之助翁の生前に政経塾に学んだひとりとして、時代は変われども大切さにおいては変わることのない「経営者としてのリーダーシップ」を、職業会計人としても、大切な皆様にお伝えしていこうとの想いで開催いたしました。

 内容は、大きく3つ。
 1、松下政経塾の人材育成
 2、経営の秘訣
 3、指導者の条件




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■松下政経塾を、ひと言でいうならば・・・

 松下政経塾創設の背景にあるのは、幸之助翁の日本の将来への強い危機感!

 このままでは、必ずこの国は行き詰まる。今の繁栄は、真の繁栄ではない。
 新しい国家経営をしていく指導者の育成が、なんとしても必要である。

 政経塾をひと言でいうならば・・・

  『自修自得によって、人間を磨き、志を磨く道場』。

 政経塾出身の古山塾頭は、自身の政経塾入塾面接時に、幸之助塾長(当時)がいわれた言葉が、今でも忘れられないと語られます。

 「研修は、5年間や」
 「先生は、おらへん」
 「キミ・・・辛抱できるか」

■政経塾の研修方針・・・「自修自得」「現地現場主義」「徳知体の三位一体」

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政経塾の研修方針は大きく3つ。 
「自修自得」
 「現地現場主義」
 「徳知体の三位一体」

 「教えんとして教えられないコツをつかむ」
 「師を持たずして師となる」
 私達の時代から今に至るまで、まさに常勤の先生をもたない政経塾を貫く柱は、「自修自得」です。

 そして「現地現場主義」。
 「百聞は、一見に如かず」を超えて、「百聞百閒は、一験に如かず」と、徹底して教え込まれます。

 剣道・柔道・茶道など、日本の伝統精神を紡ぐ「道」を重んじ、研修カリキュラムにも組み込んでいます。
 日常生活における行動・実践・習慣においてまで「徳知体」を大切にし、人情の機微に通じ、強い心と体をもったリーダーを育てるのです。

 

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■「素直な心」
 素直な心で衆知を集め
 自修自得で事の本質を究め
 日に新たな生成発展の道を求めよう

 政経塾の「塾訓」のなかで、最初に出てくるのが「素直」。
 幸之助翁の唱えられた「素直な心」とは・・・

 「私心にとらわれない心」⇒自分のことばかり考えない心
 「謙虚に耳を傾ける心」⇒人の話をよく聞く心
 「寛容の心」⇒人を広く受け入れる心

 古山塾頭が、政経塾生に教える3つの心です。


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■「志」の条件

 志の語源は、「之」+「心」、すなわち「心のゆくところ」。
 ゆえに「志」とは、自由奔放な心を、ひとつに定めること。

 政経塾で徹底的に問われるのは、この「志」です。
 「キミの志は、なんや?」この自問自答の5年間といっても過言ではありません。
 本当に最終的にやりたいこと、自分の人生の残り時間をどう使うか、20代にはかなりハードルの高い自問自答でした。

 古山塾頭曰く、20140124
 「志」の条件とは・・・
 「まずは、心を定めること」
 「公のためという心であること」
 「行動・実践に結びついたものであること」

■政経塾での研修の特徴・・・

 「根本的、多面的、長期的に考える」ことのできる人材育成が、研修の特徴。
 松下幸之助塾長と親交の深かった安岡正篤氏が語られた「思考の三原則」です。

 「根本的」⇒人間を知ること20140127
 「多面的」⇒様々な体験に基づくこと
 「長期的」⇒国家百年の大計をも考えることのできる人材を育成すること

 さらに大きな特徴は、
 まさに「手をかけすぎる」現代教育へのアンチテーゼ!
 政経塾では、「手をかけすぎない」人材育成!
 答えのない課題に挑戦させる!

 与えてくれる(教えてくれる)「学校教育」
 ⇔ 自らつかむ「丁稚奉公」

 幸之助翁が、丁稚奉公から始まったからこそ、人の心をつかみ、まさに経営の神様と呼ばれるまでになられたことが、政経塾の人材育成の原点にあるのです。

■「経営の秘訣」20140125

 古山塾頭は、幸之助翁に学ぶ「商売の秘訣」に関しても三つ掲げられました。

 1、商売の意義がわかっていること
 志・目的・・・まさに、経営理念の確立です。
 2、お客様の心を読めていること
 人情の機微に通じていること・・・幸之助翁は、とりわけ「人間を知る」ことの大切さを説きました。
 3、相手より頭が下がっていること
 指導者の条件は、「謙虚な心」と「感謝」とも説かれています。

■「指導者の条件」

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 「成功とは、自分に与えられた天分を、そのまま完全に生かしきること!」幸之助翁は、こう語っています。
 「運命」は、読んで字のごとく・・・命を運ぶこと!
 そして「立命」・・・命に立つこと! 
 最初から定められているのが、運命ではなく、生きるうえの命を定め、命に立ち、自分の天分を生かしきって、命を運ぶこと。

 そして「愛敬」・・・慈しみ、敬う意味での「愛敬」です。
 幸之助翁が、政経塾生を最終面接する際に、最後は「運」と「愛敬」があるかどうかで決めていた・・・というのは、ひそかに知られた話です。

 今年も一年間、皆さまの人生の大切なひと時、ご一緒に歩ませていただくことができましたら、本当に幸せです。
 何卒、本年も宜しくお願い申し上げます。

    平成26年(2014年)1月
山  崎   泰 

 

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