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人材不足を解消!? 政府が推進する“介護ロボット”の機能とは?

18.03.09 | 業種別【介護業】

2025年、日本は“超・高齢社会”を迎え、国民の3人に1人が65歳以上となるといわれています。
そのため、介護業界ではさらなる人材不足が懸念されています。 

そこで、介護への負担を軽減する対策として、近年注目を集めているのが“介護ロボット”の導入です。 

今回は、厚生労働省と経済産業省が推進している“介護ロボットの重点開発分野”について、ご紹介します。

国が介護ロボットの開発を推進! 

現在、経済産業省と厚生労働省は、ロボット技術の活用によって高齢者などの自立支援を実現するため、『ロボット技術の介護利用における重点分野』を策定。
以下の6分野13項目について介護ロボットの開発・実用化を重点的に推進しています。 

分野1:移乗介助(項目:装着型・非装着型) 
【装着型】要介護者をベッドや車いすなどへ移乗させる際、介護者をパワーアシストします。 
【非装着型】要介護者を移乗させる際の“抱え上げ動作”についてパワーアシストが可能です。 

これにより、介護者の腰などへの負担を軽減させることができます。 

分野2:移動支援(項目:屋外用・屋内用・装着型歩行支援) 
【屋外用】外出をサポートし、荷物などの運搬も補助します。 
【屋内用】屋内での歩行や立ち座り動作、トイレ内での姿勢保持をサポートする機器です。 
【装着型歩行支援】身体に装着することで、外出先での歩行補助や転倒予防ができます。 

分野3:排泄支援(項目:ポータブル型排泄機器・排泄予測・トイレ内動作支援) 
【ポータブル型排泄機器】ベッド付近など、居室での設置・移動・使用が可能です。防臭対策として、排泄物を屋外に流したり、別容器などに密封・隔離するなどの工夫がされています。 
【排泄予測】ロボット技術を用いて排泄を予測することで、的確なタイミングでトイレへ誘導できます。 
【トイレ内動作支援】トイレ内での服の脱着など、排泄における一連の動作を支援します。 

分野4:見守り・コミュニケーション(項目:介護施設用・在宅介護用・コミュニケーションロボット) 
【介護施設用】転倒検知センターや外部通信機能搭載で、24時間、同時に複数の要介護者を見守ることができます。要介護者がベッドから離れたことをすぐに検知し介護者へ通報することで、事故を未然に防ぐことも可能です。 
【在宅介護用】転倒検知センターや外部通信機能搭載で、転倒など要介護者の異変を検知し、即座に介護者へ通知します。浴室や暗所などでも使用可能で、複数の部屋を同時に見守ることができます。 
【コミュニケーションロボット】人工知能を搭載した会話ができるロボットなど。 

分野5:入浴支援 
浴槽への出入りする際の一連の動作を支援します。 

分野6:介護業務支援 
見守り・移動支援・排泄支援など介護業務に伴う情報を収集・蓄積し、必要な支援に活用することができます。 


今後の動向に注目! 

政府は、これまでにも様々な介護ロボットの導入支援を行っており、平成27年度には、介護ロボット購入費用を補助する『介護ロボット等導入支援特別事業』に全国の介護福祉施設から応募が殺到しました。 

このように、“業務効率の向上”や“介護者の負担軽減”を期待し、介護ロボットの導入を検討する施設は多いようです。 

ただし、価格などを理由に導入を躊躇している事業所が多いのも現状でしょう。 
そのため、価格や機能など多様なニーズに合わせた介護ロボットの開発が、今後ますます求められます。 

介護ロボットの導入に関しては、国や自治体などの補助金も活用する方法もあるようです。今後も開発や政府の支援に注目していきましょう。 



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