税理士法人SKC

税理士法人SKC

令和2年の年頭に際して

20.01.24 | 堺俊治の独り言的情報

 年頭に際し、皆様の本年がさらなる繁栄の年となりますよう、また皆様の周りの方々に多くの福があふれる年となりますよう祈念いたします。本年もよろしくお願い致します。 
 今年は多くの方々の年始のご挨拶に、干支のお話があります。庚子(かのえね)という今年の干支が、進化するとか新たなことの始まりという意味合いがあるからでしょうか。皆様の今年に対しての期待が大きいのだと思います。日本ではすでに、御代替わりによって令和という新たな時代が始まりましたが、今年はオリンピック・パラリンピックがあることから、余計にいよいよ今年から新たなことが始まるという期待の表れなのでしょう。

 昨年の御代替わりにおける、皇紀2680年という神話からの永年続いてきた伝統に基づく儀式と、即位された新天皇皇后両陛下のまさに日本の心を映し出すようなお姿に、多くの国民がナショナル・プライドというべき思いを感じたのでないかと思います。御代替わりには、世界中から、日本の伝統と日本的精神に注目が集まりました。本年を境に世界の心は日本精神を手本に進み始めてもおかしくないとも思います。
 庚子の年について、過去を振り返ると、確かに新たな時代が始まったといってよい出来事が起きています。1600年の庚子には、その後の大東亜戦争までの日本の歴史を決めたと言ってもよい関ヶ原の戦いが起きています。また現在の日本の政治体制のありようを決めたと言ってよい日米安保条約が、1960年の庚子に国会議事堂を取り巻く10万人という大群衆の反対運動の中、締結されました。そのような見方をすれば、今年は日本だけでなく長くこれからの世界を決定づけるような出来事があってもおかしくないかもしれません。世界は不穏な中東情勢とともに新年を迎えました。第三次世界大戦の引き金になるのではないかという評論家も多くいたようです。ブレクジットにより、ユーロも崩壊の危機を迎えていそうですし、米中貿易戦争で習近平体制が崩壊するのではという話もあり、大きく世界が変化する予兆かもしれません。これだけ狭くなった世界ですから、いずれにしろ日本に大きく影響しないわけはありません。安倍首相には、決めるべきことを早く決めて対応していただきたいと願うばかりです。早く決めてほしいことが3つあります。自衛隊を法的に軍隊として認めさせること、消費税増税による景気後退は予想以上に大きいようなので、大胆な財政出動を決めること、台湾を独立国として認め国交を正常化すること。そして絶対に止めて欲しいことが習主席を陛下に会わせることです。尖閣列島では、ひっきりなしに中国艦船が領海侵犯している紛争国であり、またウィグルや香港での人民弾圧で世界から非難を受けている国のトップを、どうして国賓扱いして陛下に会わせなければならないのでしょうか。どうかしています。
 わが街、北九州市も本年は庚子に見合う年にしなければなりませんね。北九州市は行政の方々の努力で平成23年に環境未来都市(全国で11自治体が選定)の指定を受けています。また同様に行政の努力で、全国の60自治体のSDGs未来都市のひとつにも認定もされました。しかし残念ながら今のところ、これらの認定を受けた自治体がこの認定によって地域活性化の起爆剤になったという話は聞いていません。今年は日中韓3国で毎年選定している東アジア文化都市に選ばれています。それに伴うイベントを北九州市で中国、韓国と共に実施する計画だと聞いていますが、東アジアといっても中国と韓国とだけでやっているイベントで、どれくらい地域経済に持続的な影響を与えられるか疑問です。
 環境未来都市とかSDGsモデル都市に、また東アジア文化都市に認定されたからといって、大きな公共投資が始まるわけでもないし、新たな継続的なイベントが北九州市で始まるというわけでもないので、いずれにしても我々が何をするかです。もちろん最大で最高の特効薬は統合リゾートの誘致による数千億円の公共投資と継続的なMICE事業に、新たなエンターテイメントやアミューズメントの創出ですが、さらに北九州市の活性化のために我々が出来ることはないかと検討してみました。我々が直ぐに出来ることの一つは、やはり地元にお金を落とすことです。飲食はもとより、屋外に出てお金を使うことではないでしょうか。イベントやコンサート、演劇鑑賞に映画鑑賞、サッカーやラグビーなどのスポーツ観戦、ゴルフももっと地元でやりましょう。なんと市内に5つもゴルフ場がある大都市北九州市です。海外旅行もいいですが、そのお金をもう少し北九州市内で使っていくというのはどうでしょう。いわば北九州市ファーストです。地元で商売している企業には、使った分はいずれ返ってきます。台風のせい(政府はそう言っています)ではなく、消費税増税で、明らかに景気後退しています。北九州市の景気浮揚のために、我々が今やれることは、地元でお金を使うことです。どこかのモノづくり企業みたいに、「俺らに北九州の景気は関係ない」などと言わないで、まずは北九州市民が北九州市のためにお金を使ってシビックプライドを高めましょう。

TOPへ