宮田総合法務事務所

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受託者が高齢化したら予備的受託者の指定を! “老老信託”化リスクへの対処

20.05.03 | 相続会議(朝日新聞)

家族信託の基本的な仕組みは、老親(委託者で受益者)を子(受託者)が支えるものです。しかし、年を重ねて衰えるのは子世代も同じ。信託期間が長くなると、親子ともに高齢化して「老老信託」のような状態になる可能性があります。それを防ぐ「予備的受託者」について、宮田浩志司法書士が解説します。

現在財産を持つ高齢の父親のためだけではなく、父親の死後も母親の財産管理まで担う「受益者連続型信託」を設計する場合など、長期にわたる信託契約の継続を想定しているケースでは、老親を支える子世代たる受託者自身も高齢になり心身が衰えたり、不慮の事故で死亡したりするリスクが増加します。

“老老介護”・“老老後見”という言葉が使われて久しいように、“老老信託”という事態もいずれ現実的なものとなるかもしれません。90歳代の委託者(親)にして70歳代の受託者(子)というのは、十分にあり得る話です。

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