税理士法人SKC

税理士法人SKC

目に見えぬ侵略

20.06.29 | 堺俊治の独り言的情報

コロナ禍問題で日本中が対策に追われている最中、マスメディアは一切の報道をしていませんが、尖閣諸島では中国公船と海上保安庁の巡視船との間で、連日睨み合いが続いています。中国共産党政府は、尖閣諸島を中国の領土化するために長期計画で挑発を徐々に強めています。尖閣諸島そして沖縄列島は元々中国の領土であるというのが中国共産党政府の主張なのです。ところがこのような主張は日本に対してだけではなく、オーストラリアに対しても、オーストラリア大陸に最初に上陸したのは中国人であるという主張をしているそうなのです。

   この書籍「目に見えぬ侵略」は本年の6月に出版されました。この本を読まなくとも、中国共産党政府が他国に対してかなりの工作活動をしていることは分かっているつもりでしたが、現実は私の認識をはるかに超えるものでした。濠国の大学教授による本書の推薦の言葉があります。「中国が他国をどのように影響下におこうとしているのかを知りたければ、まず本書を読むべきである。本書はオーストラリアの未来にとって重要な意味を持っている。オーストラリアにおける中国の影響力行使ネットワークや、その世界的な影響工作のネットワークが解明され始めた」。この文章のオーストラリアを日本と置き換えて、本書を読むべきでしょう。なぜなら同じことがこの日本でも行われているはずだからです。

 戦後の朝日新聞を頂点とする多くの知識人にとって、左翼が正しくて、共産主義が正義の象徴でした。だからソ連、中共、北朝鮮は正義の国で米国は悪、それに加担する日本政府も悪という図式が長く続いてきたと思います。米国より中国と仲良くすべきという政治家も多くいたはずです。金正日が拉致を認めるまで、日本の左翼政党は「北朝鮮が拉致などするはずがない」と堂々と言い続けるほど、共産主義を信じていたのです。共産主義と資本主義のどちらが正しいかではなく、いずれも国民を幸福にするための政策手段に過ぎないのではないでしょうか。イデオロギーとはそういうもののはずです。

 日本においても、財界、政界、マスメディアに中国共産党の影響力はかなり浸透しているのだと思います。ウイグルやチベットでの中国共産党政府の侵略や弾圧もほとんど報道されませんし、尖閣諸島での中国公船の領海侵犯問題もほとんど報道されません。今もなお習近平主席を国賓として訪日させようという政治家も多くいるようです。

 米国は日本を占領して、米国の都合のいい民主化を日本に施行しました。その結果日本は多くの問題を抱える結果となってもいますが、では、これからの日本を中国共産党の影響下に置くことを選ぶという選択肢があるのでしょうか。

 ぜひ本書を読んでご自分に問いかけてみてください。我々には、益々これからの日本が独立国家としてどうあるべきかの選択を問われているように思います。

TOPへ