税理士法人SKC

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歴史教育の見直し

20.08.28 | 堺俊治の独り言的情報

   最近になって、日本の歴史を見直そうとする機運が高まっているように感じます。これまで私たちが当たり前として学んできたことが、考古学の視点からも見直され、常識と思ってきたことが覆されようとしています。大東亜戦争についても、ヴェノナ文書のように、米国で当時の文献が開示されるようになり、日本に先駆けるように、米国で日米大戦が見直されているようです。

   私たちの戦後教育では、自由、平等、民主主義が最も大切な理念として教えられてきました。その対極にあるのが、帝国陸軍によるファシズムであり、自由と平等、民主主義の象徴が米国でした。私は小学校の高学年あたりから、米国のプロパガンダといってもいいような、自由と平等を象徴するような米国製テレビドラマを観て育ち、そのドラマの米国の生活こそが理想のものとして観ていました。それに比べ日本の社会は劣悪だ、米国に負けて当たり前だ、そして負けてよかったんだ、とまで思うようになっていました。父は戦争末期に徴兵されていますので、戦争をリアルに体験しています。その父から聞いた戦争体験は、戦争末期だったのでしようがなかったのでしょうが、グラマンからいつも逃げ回っていたという話ばかりでした。対米国に対して劣等感を感じることばかりの少年時代だったと言っても過言ではありません。
 そして思春期を迎え、私の理想の国家米国では、ベトナム戦争が始まり、米国内では黒人暴動が起き始めます。私の、自由と平等という正義は米国からは失われていき、本当の自由と平等を目指しているのは、共産主義ではないのかと思い始めます。左翼の報道が伝えるように、理想の国家はソ連や北朝鮮なのだと思い、米国に騙されたような心情の私は反米思想になり、極左のシンパとなり、機動隊に追われるようになります。そのうち、いわゆる内ゲバといわれる内紛が激しくなり運動からは距離を置くようになりましたが、心情的には、私が意気地無しなのであって、正義は共産主義による世界革命にあると思っていました。昭和20年代生まれの少なくはない者たちが、濃淡に差はあれ正義は共産主義や社会主義にあると心情的に抱いていると思います。正義は左翼思想にあると心情的に信じていた学生の多くは、新聞社や出版社(朝日新聞や毎日新聞・小学館など)に就職します。反資本主義の心情なのに企業のために営業は出来ないのです。私も、就職活動もせず、今で言うフリーターを続けていました。その後、父から拾われたおかげで今の私があります。

   長い前置きになりましたが、この歳になってやっと自分の歴史を見直すことが出来るようになって来たのです。それは、小中学校の教育では、一切教えてもらわなかった日本の歴史、日本人の歴史をやっと学び始めたからだと気づいています。戦後教育の中で生まれた贖罪感や劣等感が、真の意味で日本の未来を見させてくれなかったように思うのです。日本の未来が、過去の反省の延長にしか見えなかったり、あるいは他国との比較でしかなかったりで、日本人としてこの日本で、そして他国とのかかわりの中でどうあるべきなのかという問いかけが、ずーっと出来てなかったというような感じです。何が正しいのか、正義はどの側にあるのかとばかりにこだわってきたのは、贖罪感や劣等感を払しょくしたかったからのように思え始めました。
   戦後教育はGHQによって、日本人が自信を失い、自主性を失うように、巧妙に仕組まれたようです。これも最近の公開された米国の文書が研究された結果、はっきりしたことです。
   最早、私の人生を取り戻すことはできませんが、日本の歴史を見直し、伝え続けることで、これからの日本人は、自信と自主性を取り戻すことが出来ると思うのです。歴史の見直しはある方面からは批判されたり、あるいは歴史修正主義というレッテルが張られたリするかもしれませんが、埋められて抹消された日本人の歴史も多くあるし、戦勝国に都合よい歴史観ばかりが広報されても来ましたし、既に公表されている学問的事実や公表されている文章に基づき、これまでの歴史がしっかりと見直され、マスメディアにも影響が与えられるよう期待しています。

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