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話を聞いてもらう技術「説得の3層構造」とは

21.03.21 | ビジネス

人を「説得」する。

言葉にすると一言で終わるのですごく簡単なようですが、実際にやるとなると、とても難しいことですよね。

ロボットのようにすべての事柄を論理的に、正確に捉えているのであれば、正論をぶつけるだけで説得できるのかもしれませんが、人間はそうはいきません。

その時の状況や気持ちによっても大きく判断が変わってきます。

今回は営業のみならず対人関係では必須のスキルともいえる「説得の3層構造」についてご紹介します。

説得の3層構造とは??

 もしあなたが他の人から説得されたときにどんな状態であれば納得しますか?

先ほども言ったように人間はロボットではないため、正論だけ並べられても拒絶反応を示すときがあります。

 説得するためには相手の「感情」に配慮し、「規範(大義・価値観)」や互いの「利得(利害)」について順を追って、論理的に説明する必要があります。

 このように「感情」「規範」「利得」を3つの段階に分けて、構造化したものを説得の3層構造といいます。

 説得の流れ

 ①感情に配慮する

 まずは感情を整えて相手に説得のテーブルについてもらうことが大切です。

いくら正論を並べ立てても、相手が気分を害していたり、話を聞く気になっていなければ、何も始まりません。

説得の最初の段階では、相手の感情に配慮し、「話を聞いてもいいかな」という気にさせることが重要です。

あなたが説得される立場だったとしたら、相手に対して怒りや不信感を抱えていたらどれだけ得になりそうな話をされても納得はしないですよね。

 ②規範の話をする

人は何か決断するときには、決断の理由付けを無意識のうちに求めることがあります。

「○○だったからこうした」という自分の判断は正しいんだという理由が欲しくなるというあれです。

そして、その理由付けのもとになるのは、その人が従来から持っている規範、つまり価値観や美意識であることが多いです。

特に説得の最終段階で相手が躊躇しているような時には、相手の気分を良くしたり得られる利益を強調したりするより、決断のための明確な理由付けを示すほうが有効な場合もあります。

③利得の説明

最後は何といっても得するかどうかです。

人によっては規範、つまり「あるべき論」にはまったく反応しなくても、金銭的・経済的な利益に対しては敏感に反応する場合もあります。(意地汚いとかそういうことではないです)

特に、組織対組織の交渉では、具体的な利得が最大の関心事項となることが少なくないです。

まとめ

このように「感情」「規範」「利得」3つについて、合理的で論理的な説明をすることができれば、相手を説得できる可能性がぐっと高くなります。

説得の流れで見た②と③については、決まった順番があるわけではなく、話す順序や比重は説得をする対象者が何に重きを置いているかによって異なります。

コツとしては「相手の心に響くものは何か、知る努力をする」ことと、「右脳的思考と左脳的思考を総動員すること」です。

相手のことを知らなければ「感情」に配慮することも、説得相手が大切にしている「規範」がどこにあるのかもわかりません。

また、「感情」は右脳的、「利得」は左脳的、「規範」は左脳と右脳の中間的なものといえます。

自分の説得がどれかに偏りがちであると感じるのであればバランスをとるように意識すると説得できる可能性が上がります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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