社会保険労務士法人九州人事マネジメント

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今月の労務ニュース(6月)③

21.06.28 | 労働ニュース

精神疾患の労災が最多に(6月24日)
最低賃金引上げに向けた議論開始(6月23日)
「過労死ライン」柔軟適用へ(6月22日)
9月から配達員、ITエンジニアも労災保険の対象に(6月19日)

精神疾患の労災が最多に(6月24日)
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厚生労働省の発表によると、2020年度の精神疾患による労災認定事例が608件(2019年度比99件増)となり、1983年の調査開始以来、最高となったことがわかりました。最も多い原因はパワハラです。一方で、脳・心臓の疾患による労災認定件数は194件(申請数は784件で前年度比1,522件減)、労災認定率は29.2%で過去最低となりました。コロナ禍で長時間労働が減ったことが一因とみられます。

最低賃金引上げに向けた議論開始(6月23日)
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最低賃金の引上げに向けた議論が、厚労相の諮問機関である中央最低賃金審議会で始まりました。昨年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、引上げ幅が0.1%に留まりました。経営が厳しい経営者側は引上げ凍結を主張する一方で、労働者側は大幅な上昇を訴えています。7月中旬にも引上げ額の目安が出される予定ですが、今年度はどの程度引き上げられるのかが注目されます。

「過労死ライン」柔軟適用へ(6月22日)

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日、厚生労働省の脳・心臓疾患の労災認定の基準に関する専門検討会は、労災認定の評価法を見直す報告書案を示しました。月80時間の「過労死ライン」未満でも、それに近い残業や労働時間以外の負荷要因があれば業務と発症との関連性が強いと判断するとしています。労働基準監督署が基準を硬直的に適用する例があり、弁護士の団体などが見直しを求めていました。一方、月80時間の基準自体は、引き続き妥当と記しています。

9月から配達員、ITエンジニアも労災保険の対象に(6月19日)
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労災保険の特別加入制度の対象に、自転車を利用した宅配代行サービスの配達員とITエンジニアの2業種が新たに加わります(9月から対象になる)。企業などに属さないフリーランスの保護策の一環で、厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会の部会で18日、了承されました。俳優などの芸能従事者とアニメーター、柔道整復師の3業種が、この4月に特別制度の対象に追加されています。

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