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歯科医師登録の変更が必要になるケースと手続き方法

21.08.31 | 業種別【歯科医業】

歯科医師は『歯科医師免許(医籍)の登録』と『保険医の登録』の2つを行うことで、はじめて医療行為を行うことができます。
この登録を行わないと、国家試験に合格して歯科医師免許を取得したとしても、歯科医として働くことはできません。
そして、婚姻等による氏名の変更などがあった場合には、登録の変更を行う必要があります。
頻繁に行うものではないからこそ忘れやすい、歯科医師免許の変更について解説します。

歯科医師免許の登録内容を変更するには

『歯科医師免許(歯科医籍)の登録』と『保険医の登録』の登録内容に変更があった場合は、速やかに各届出先に登録の変更手続きを行わなくてはいけません。

まず、歯科医師免許について見ていきましょう。
歯科医師免許については、『本籍地都道府県名(日本の国籍を有しない者については、その国籍)』『氏名』『生年月日』『性別』に変更がある場合は、所在地の保健所(一部県については県庁)で登録の変更を行う必要があります。

歯科医師法施行令第5条では、変更になった日の翌日から30日以内に申請するよう定められているので、遅れないように注意しましょう。
もし、30日を超えてしまった場合は、『遅延理由書』を必要書類に添付することになります。

届出には、『籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書』のほか、医師免許証原本や戸籍謄本または戸籍抄本などが必要になります。
『籍(名簿)訂正・免許証書換え交付申請書』は、厚生労働省のWebサイトからダウンロードすることができます。
また、登録免許税として、1,000円分の収入印紙を納めます。

変更の申請をしてから新しい歯科医師免許が発行されるまでには、おおよそ2~4カ月ほどかかります。
もしこの期間に歯科医師であることを証明する必要があれば、厚生労働省から送付される『登録済証明書』を提示しましょう。
ただし、送付されるのは希望者だけなので、希望する場合は、申請時に登録済証明書用の官製はがき(切手貼付)を添付して提出する必要があります。

なお、免許が発行されたら、はがきで免許証の交付のお知らせが届くので、保健所に取りにいきます。


保険医の登録内容に変更が生じた場合

歯科医師免許と同様に、保険医の登録に関しても、氏名などの変更があった場合には届出を行なわなくてはいけません。
また、保険医の登録に関しては、氏名などの変更のほかに、住所や勤務先の所在地が『保険医が登録している地方厚生(支)局の管轄を超えて異動したとき』にも届出が必要になります。

保険医として登録されている氏名を変更する場合は、戸籍抄本や保険医登録票と一緒に、『保険医氏名変更届』を管轄の厚生局に提出します。
管轄外の地域に転出した際は、保険医登録票とあわせて『管轄地方厚生(支)局長変更届』を提出します。

なお、従来は『保険医が登録を行った管轄地方厚生(支)局内において、都道府県を超えて異動したとき』にも届出が必要でしたが、省令改正により、2021年2月からは同じ厚生局管轄内での変更の場合は『管轄地方厚生(支)局内の管轄事務所等変更届』の提出が不要となりました。

保険医の登録は自動的に行われるものではなく、資格を取得した際に歯科医師が自ら登録します
登録すると、保険医登録票が発行され、それが登録医としての証明になります。
勤務医の場合は、保険医登録票を勤務先に提出し、退職する際に返却してもらうことになります。

歯科医師免許の登録の変更と保険医の登録の変更は、多くの人は滅多に行なわない手続きなので、忘れてしまいがちです。
特に保険医の登録変更は、氏名の変更があった場合以外に、転職や復職の際に必要となることがあるので、覚えておきましょう。


※本記事の記載内容は、2021年8月現在の法令・情報等に基づいています。

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