SS経営コンサルティンググループ

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決算書について正確に理解しているでしょうか?

21.11.09 | 【代表コラム】

秋も深まり朝夕はめっきり冷え込む様になりましたね。ここから数回にわたって、決算書が読めるようになり経営を改善したいとお考えの経営者様のお役に立つべく【決算書】にまつわるコラムをお送りしようと考えております。 心の奥底にある不安を解消するべく執筆いたしますのでぜひご覧ください!

《目次》
1.決算書とは一体何でしょうか?
2.決算書ってどのくらいに1度のペースで作成しているか分かりますか?
3.会社の真の強さを表すのはどちら?
4.惑わされやすい情報に注意しましょう!

1.決算書とは一体何でしょうか?

決算書という言葉は実は俗称であり正確には財務諸表といいます。財務諸表は、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書と3つから構成されており、それらは「財務三表」と呼ばれています。ということは、まず決算書を読めるということは、これら貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書が何であるかを理解している必要があるということになります。

2.決算書ってどのくらいに1度のペースで作成しているか分かりますか?

答えは簡単です。1年に1度です。この1年を会計期間といいます。なぜこのように1年に1度という形で区切って作成義務を会社に負わせているかというと、会社は永久に続くという前提条件があるからなんです。例えば大航海時代のようにみんなでお金を集めて船を出し、行く先々で商売をして帰ってきてみんなで山分けするような事業であれば、会計期間なんていりません。商売に終わりがあるからです。会社が継続を前提としているからこそ、出資者である株主に対して1年に1度どれくらいのお金があるのか、どのくらい儲かったのかを報告する義務が出てくるのです。で、1年ごとにその時点時点でどれくらいの財産があるのかを表したものが貸借対照表といい、1年間でどれくらい儲かったのかを表したものを損益計算書といいます。貸借対照表では、その時点においてどれだけの財産(現預金・固定資産)がありどれだけの負債があるかを示し、損益計算書はその会計年度における会社の利益や損失がどのくらいだったのかを示すわけです。そういう意味でいうと、貸借対照表は1年ごと積みあがっていくものでありますが、損益計算書は1年間の儲けを表しますから、次の年度が来たらまたゼロからスタートになり、必ずリセットされることになります。

3.会社の真の強さを表すのはどちら?

ここで皆さんに質問です!この貸借対照表と損益計算書とどちらのほうが会社の真の強さを表すと思いますか?答えは・・・貸借対照表です。なぜか?毎年の積み上げを示すからです。例えば50年継続している会社であれば、50年分の儲けの蓄積を貸借対照表で見ることができます。逆に言うと、50年間、損失の方が多ければ、その分の結果が今現在の貸借対照表に現れてしまいます。逆に損益計算書を見ただけでは、会社の財務状態は分かりません。その年の損益状態しかわからず、もしも儲かったとしてもそれが一過性である可能性もあるからです。

4.惑わされやすい情報に注意しましょう!

よくテレビとかで年商10億とかいってフェラーリ乗っていますとかいう社長が出てきますよね。あの年商というのは、1年間の売上高を示しているにすぎず、1年間の利益がどれくらいなのか分からないだけでなく、今現在の財産状態がどうなっているのかはまったくわかりません。そういう意味でいうとメディアの情報は、単に1部のものを過剰に表現しているに過ぎません。実にいいかげんな情報です。ですので、皆さんは騙されてはいけませんね!次回はこの貸借対照表と損益計算書の2つの読み方を中心にお話をしていきたいと思います。キャッシュフロー計算書はまたどこかのコラムで詳しくお話したいと思います。

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