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トラブル発生原因の多くはコミュニケーション不足による!?

23.04.17 | 所長メルマガ

商品が売れない。素質のある新人が育たずに直ぐ辞める。取引先が協力的で無い。値上げの話しを出したら即座に無理と言われた。部下が言われたことしかやらない、または聞かずに勝手に仕事を進める。などなど。仕事や家庭で起こるトラブルの原因は相手にある(少なくとも一部は)と考えがちだが、コミュニケーション不足による理解不足や誤解、意思疎通のなさ、認識や優先順位等の違いから生じる場合が大変多いようだ。

「話せばわかるはず」と言う意見もあるが、人は育った環境や身に付けた知識等によりそれぞれ異なった思考スタイルを持っているから、同じ言葉を聞いても伝わるかどうかはわからない。また、そもそも、伝えた=伝わった では無い。だから、相手のレベルに合わせて言葉を選んで、また、理解を確認しながら伝える必要がある。ところが、一般に年齢や経験など明らかに相手とギャップがあると認識出来なければ、いちいち説明しなくても解ってくれるだろうと勝手に思い、後で問題が起こることも多い。
 解らなければ、質問が有るはずと上位者は思う。しかし、立場の低いものからは質問するのに勇気がいる。つまらない質問をして、理解の悪い愚か者と思われたくないからだ。だから、なんとなく解った状態であったり、解ったふりをする。また、具体的なものが想像出来ない場合もある。だからこそ、何も質問等が無い場合は、上位者から問いかけるのが良い。「○○で困っていませんか」とか「△△で間違う初心者は多いですよ」 とか「□□はありませんでしたか?」 など下位者の思考を推測し、理解が深まるよう誘導出来れば上等である。「質問ありませんか?」「困っていませんか?」「変わったことありましたか?」では、下位者の意見等を引き出すことは出来ない。
 お客様の真の欲求を探るのにも質問や雑談は有効です。お客様が最初に求めたものが必ずしも最適のものでない可能性も有ります。下手な販売員はお客様の言う通りにし、自販機と変わりません。
 会社内で「報・連・相」を徹底しようと言われることがある。これもコミュニケーション下手な上司管理者は、実行基準等の提示を行わない。そうすると、「何故重要なことを直ぐに報告しないのか」と注意され、別の場面で「忙しい時にいちいち小さなことを報告するな」とか「何でもかんでも指示を仰がずに少しは自分で考えろ」など叱責される。これも上位者から基準等を示し、成長の度合いに応じて変更していけば良いだけである。基準が無いと担当者本人の気質・性格によるものとなるので、それが上司と正反対だと苦労することとなる。
 コミュニケーションの大事な役割は、信頼関係を築くことです。信頼関係が弱ければ、大きな(大事な)仕事や高額な取引は難しくなる。入口は挨拶と礼儀から始まる。量と質も大事な要素です。人は接する回数や時間が多くなる程信頼関係を築き安くなるようです。また、自分の話や意見を良く聞いてくれる人に好感を持つ。相談ごとに呼ばれても、解決策のアドバイスでは無く、ただ話を聞いて欲しいと言う場合もある。女性はその傾向が多いとか。正論理詰めで説得しようとする人は嫌われます。
 情報が正しく伝わっても相手が納得しなければ行動は変わりません。伝達=説得=納得 では有りません。人は大抵、他人から説得させられるのを好みません。納得して初めて積極・協力的になるものです。だから、相手の立場で考えることが必要です。そして、ゴールは相手とこちら側の間の妥協点とは限りません。第三者の立場から考えてより良いものとなる可能性も有ります。また、決定した行動を支援する声かけ等も必要です。特に下位者の行動に対する、感謝・ねぎらいの言葉はモチベーションアップにつながる重要なことで疎かにしてはいけません。

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