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信用保証協会の「経営者保証免除対応制度」をご存じですか?

23.06.26 | お役立ち情報

信用保証協会の経営者保証免除対応制度のご紹介です。

経営者のみなさま。信用保証協会の「経営者保証免除対応制度」をご存じでしょうか? 「コロナ借換保証」を利用して借換を行う際、一定の要件を満たせば経営者保証を解除できる制度です。利用対象企業は多いものの、利用している事業者はそう多くありません。今回はその2つの理由と、それを乗り越えて利用する方法を説明いたします。

1.理由その1:金融機関が利用したがらないから

金融機関は、「できる限り保全を確保しておきたい」と思うものです。「経営者保証を取れる先からは取っておきたい」と考えるのは当然。そのため「経営者保証免除対応制度」の対象企業にも、金融機関側からの提案はないものと考えておきましょう。

2.理由その2:担当者が制度の存在を知らないから

プロパー融資、信用保証協会の保証つき融資、日本政策金融公庫や福祉医療機構、中小企業基盤整備機構等の代理貸付など、金融機関はさまざまな融資制度を取り扱っています。

さらに融資制度以外にも、金融機関によっては投資信託や保険の販売を取り扱っていることも。覚えることがたくさんあり、すべて把握している担当者がどれだけいるか…。大多数は、各種融資制度の熟知までは困難。「経営者保証免除対応制度」を知らないことも大いにあり得ます。

3.事業者側から利用の依頼をすればいい

上記の理由で、事業者側から依頼しなければ、経営者保証免除制度を適用してもらえることはほとんどありません。優秀・勤勉、取引先思いの担当者なら提案してくれるかもしれませんが、期待は禁物。とはいえ金融機関が利用したがらなくても、担当者が制度の存在を知らなくても、事業者側から「経営者保証免除対応制度を利用したい」と依頼すれば対応はしてくれます。こちらから明確に伝えればいいのです。

4.「経営者保証免除対応確認書」記載の経営者保証免除対応要件

すべてではありませんが、多くの都道府県に共通する「経営者保証免除対応の要件」は、次の2点です。

(1)令和2年1月29日時点における直近の決算から確認書記入日時点における直近の決算までのいずれかにおいて資産超過であること。

(2)直近の決算における法人と代表者との関係において、法人と経営者の資産・経理が明確に区分されており、法人と経営者の間の資金のやりとり(役員報酬・賞与、配当、オーナーへの貸付け等)について、社会通念上適切な範囲を超えていないこと。

もちろん最終的には「金融機関として総合的に判断」されるので、上記2点の要件をクリアしても絶対に経営者保証が免除されるとは限りません。

しかし、もし、上記要件を満たしていて、なおかつ「コロナ借換保証制度」を利用して借換を行う予定であれば、一度、取引金融機関に問い合わせされることをお勧めします。

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