宮田総合法務事務所

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家族信託をすると相続税評価額は下げられる!?

15.02.18 | 暮らし・人生にお役に立つ情報

『家族信託』を設定すると、受託者に管理を任せた財産(=信託財産)について、相続発生時においてその相続税評価額は変わるでしょうか?

『家族信託』を設定し、受託者に管理を任せた財産(=信託財産)について、相続発生時において、その相続税評価額は変わるかどうかですが、結論から申し上げますと、当該財産の相続税評価額に変更はありません。

保有資産を信託財産とした場合、財産評価においては、『所有権』から『信託受益権』にその評価対象が変わることになりますが、その受益権の評価額は、信託された財産(所有権)の評価額と同額になります。
具体的には、信託財産たる不動産の相続税評価額は、所有権としての不動産の評価と同様、土地は路線価に基づく評価になりますし、建物は固定資産税評価額になります。

信託財産たる現預金や株式等の評価についても、通常の評価方法は変わりません。
つまり、信託を組むことそれ自体、相続税評価額を下げられるような、相続税対策において直接的なメリットはありません。
反面、信託を組むことのリスクやデメリットも、ほぼありません。

従いまして、信託についてのポイントは、あくまで財産管理の手段として「信託」を設定して(信託の仕組みを利用して)、何を実現するかという趣旨・目的を明確にすることです。
具体的には、信託を組むことによって、生前の資産運用・財産管理を柔軟にすることを実現したり(結果的に相続税対策を可能にできます)、委託者の“想い”を次世代あるいは何世代にもわたって繋げることを実現することができます。


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