村川博之会計事務所

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「建設労働者確保育成助成金」を活用し、従業員のスキルアップを図ろう!

15.05.10 | 業種別【建設業】

人手不足の建設業界。特に若い世代はもさらなる活躍が期待されています。現場だけではなく、きちんと理論を学び、資格を習得してスキルアップしてゆくことが必要でしょう。

しかし、その時間と代替要員の確保、人件費など、人材育成には時間とお金がかかります。そんなとき、活用したいのが助成金。従業員の技能向上、雇用の改善などを図るために行う取り組みに対して、国の助成を受けることができます。

助成金なので、返済は不要。原則もらいっぱなしのお金です。今回は、建設業界をズバリ名指しした制度、その名も「建設労働者確保育成助成金」という制度をご紹介します。
※助成金は年度によって名称、内容が大きく違っており、廃止されることもあります。最新の情報はWeb等でご参照ください。

建設労働者確保育成助成金は、建設労働者の雇用改善や職業訓練などを実施する会社、事業主、団体に対して経費や賃金が助成される制度。以下の12コースのうち、助成を受けたいものを選んで申請する形になります。

(1)認定訓練コース(経費助成)
(2)認定訓練コース(賃金助成)
(3)技能実習コース(経費助成)
(4)技能実習コース(賃金助成)
(5)雇用管理制度コース(整備助成)
(6)若年者に魅力ある職場づくり事業コース(事業主経費助成)
(7)若年者に魅力ある職場づくり事業コース(事業主団体経費助成)
(8)建設広域教育訓練コース(推進活動経費助成)
(9)建設広域教育訓練コース(施設設置等経費助成)
(10)新分野教育訓練コース(経費助成)
(11)新分野教育訓練コース(賃金助成)
(12)作業員宿舎等設置コース(経費助成)

今回は(3)(4)の「技能実習についての経費と賃金の助成」について、説明いたします。


「技能実習コース(経費助成)」「技能実習コース(賃金助成)」は、事業主や中小零細企業も利用できる制度。従業員に対して、国の認定を受けている、いわゆる「教習所」で講習を受けてもらい、賃金や経費を負担したときに助成されます。
助成される金額は、受講料は一人あたり最高20万円、賃金は一人一日あたり8,000円です。なお、このコースは雇用保険に入っている従業員、かつ有給で講習を受けさせる場合に限ります。

その他の助成金にご興味がある方は、検索エンジンで「建設業 助成金」などのキーワードで調べてみてください。

建設業界は、大手から中小零細に至るまで間違いなく「人材育成」が課題となっていきます。人材を大切にし、育成に力を入れる会社が、求職者はもちろん、発注する会社からも選ばれるようになります。また、働く人にとってスキルアップにつながる会社は、離職率が低くなる傾向があります。せっかく用意された制度をフル活用して、将来を託せる人材の育成、ひいては、事業の安定と成長へとつなげましょう。

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[プロフィール]
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ)
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。
ホームページ:http://ken-hiroshima.com/

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(運営:株式会社アックスコンサルティング)

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