桂川会計(桂川淳税理士事務所) 

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“夢手帳”でスタッフの目標を共有し、離職率を下げる

15.09.04 | 業種別【美容業】

スタッフの離職はサロン業界の大きな問題の一つです。調査や研究がされていないので、正確な数字ではありませんが、「新卒のうち7割が3年以内に辞める」「5年以内に8割が他業種に流出する」と言われています。 

離職の原因は、アシスタント時代の辛い修行や、給料などの待遇面、人間関係の悪化、結婚・出産などがあります。この原因を解決する手段はあるのでしょうか?

今回は神奈川県にあるサロンZのU社長からお話をうかがいました。「スタッフの離職率を下げるためには、そもそもスタッフがなぜ働くのかを考える必要がある」とU社長は言います。U社長は「スタッフが働くのは、会社のためではなく、自分の幸せのため」と考えています。 

では、一人ひとりが幸せに働くためには、何が必要なのでしょうか。それは“明確な目標”です。会社の目標を押し付けるのではなく、スタッフ一人ひとりが設定した目標を会社が共有して、その手助けをするという姿勢でいることが重要なのです。 

サロンZでは、スタッフの目標を明確にするために“夢手帳”を使っています。夢手帳には、一番目立つところに夢(目標)を記入することができ、それから逆算して年間計画や日々の目標を書き込めるようになっています。 

目標を達成するためには期日を設けなければいけません。たとえば「何年の何月までにスタイリストになる」といった形です。大きな目標を立てたら、日々のやるべきことに落とし込んでいきます。 

立てた目標をスタッフ全員に発表してもらうようにしています。そうすることで、スタッフ自身も、また会社も、目標に対して今どこを走っているのかを知ることができます。目標を達成するために遅れが生じていることがわかれば、サロンからも改善点を提案します。この活動によって、目標の手助けをすることができ、スタッフの幸せにつながります。 

離職率を下げるために、スタッフ一人ひとりの幸せについて考えてみてはどうでしょうか。 


となりのヘアサロン 


【記事提供元】 
サロンオーナー2015年9月号(理美容教育出版)

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