田川会計事務所

お客様に価値を感じてもらうサロンづくり

16.01.01 | 【業種別】美容業

現在、ヘアサロンの数は増えているため、「お客様に価値を感じてもらうサロンづくり」が重要になっています。では、価値をどのようにして、構築すればいいのでしょうか?
男性を意識したウェスタン調の店舗づくりを行っているサロンKさんと、高齢者の方から人気を集めているサロンBさんに、お話を伺いました。

<男性を意識したウェスタン調の店舗づくりをしているサロンK>
サロンKの代表がウェスタン好きという理由から、木目を基調にしたウェスタン風の店舗になったといいます。サロンを経営していく上で、趣味を全面に出していくことは、メリットとデメリットの両方が付きものだと、代表は言います。

メリットは、ある程度、経営者側がお客様を選ぶことができるところにあります。具体的に言うと、自分たちと相性がいい、あるいはウマが合う、話が合う、そんなお客様に来店してもらいやすいのです。なので、お互いのコミュニケーションが取りやすく、リピートにつながります。

デメリットとして挙げられるのは、女性や若年層の男性などに、アピールが行き届かないところです。高校生以下の子たちにとって、サロンKの店構えはハードルが高く感じてしまうのでしょう。サロンKはこのハードルを下げるために、ホームページなどを使い、内装をオープンにする取り組みを行っています。

自分の趣味を全面に出すことにより、同じ趣味を持つお客様から価値を感じてもらい、自店を選んでもらいやすくなります。割り切って自分の趣味を押し出すことは、価値をつくる手法の1つなのです。


<高齢者の方から人気を集めているサロンB>
サロンBの代表は、高齢者の方々から「元気になっても行きやすい美容室がない」という声を聞き、バリアフリー個室サロンをオープンさせました。 高齢者の方との接客で重要なのは、「何を求めていて、何が辛いのか」という本音を聞き出し、共有していくことだと、代表は言います。

高齢者の方と向き合うために、サロンBで働いているスタッフは、美容以外の介護や心理などの勉強を積極的に取り組んでおり、お客様が求めることを敏感に察知できるようにしています。 お客様と接するときは、しぐさや態度から満足していただける仕事を考えているようです。
たとえば、腰痛などで座位の姿勢が辛い方のカットを5分で終わらせる、などです。お客様一人ひとりを大切に思い、心に寄り添う仕事をすることが、サロンの価値につながっているのです。

また、サロンBでは老人ホームに入居されている方のために、サロンの隣にカルチャースクールを設立しました。 「老人ホームに入居していると、外出する機会があまりないので、サロンに来ていただいたときはカット以外にも喜んでもらえることを増やそうと思いつくりました」と代表は語ります。

美容だけにとらわれず、お客様が満足するサービスを提供することが差別化につながるのです。

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