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- 20.12.21 | 考える言葉
- 考える言葉 「コロナ格差」
コロナ格差
『週刊朝日』(12・25号)を読んでいると、“コロナ格差”が生じているという。特に、「教育格差」がコロナ禍で増幅し、止まらないという。
その一つの要因に、親の所得格差にある。休校中、いままでなら学校がカバーしていた家庭環境の差がもろに出て、学力の差がどんどん広がっているそうだ。
共稼ぎの家庭では勉強を見てくれる人がいない、なかには保護者が休業や失業で仕事を失い、夫婦げんかが絶えず、ゲーム漬けになったりしている子もいるという。従来の格差や貧困をコロナがあぶり出し、増幅した形だ。
また、年収400万円未満の世帯では、3割余りがパソコンやタブレット端末を持っていないそうで、「オンライン教育」もできない状況にあるという。
もちろん、行政も手をこまねいているわけではないだろう。また、NPO法人等のボランティア活動も盛んであるが、“コロナ格差”への決め手になっていないようだ・・・。
“コロナ格差”は、教育の現場だけの話ではない。仕事の現場においても、その懸念はあると思う。
在宅勤務が取り沙汰されているようだが、職場のように仕事に適した環境を期待するのは難しいと思うし、在宅勤務が長引くようであれば、自律性をもっている人とそうでない人では、かなり生産性に影響が生じるのではないか・・・。
しかしここは一つ、自律性を養ういい機会だと考えたらどうだろうか。
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- 20.12.14 | 考える言葉
- 考える言葉 「波」
波
“波”に乗るという表現がある・・・。「時勢に合って栄える。時流に乗る。また、調子に乗る」などの意味合いである。
成功した人の話の中で、「時代の“波”に乗って、とんとん拍子にうまくいった」ということをよく耳にすることがある。小さい頃、海で遊んでいたとき、“波”に流されたり、戻されたりした経験があるので、その速さたるや肌で感じることができる。
では、“波”に乗って、大きな成功を勝ち得る人ってどんな人だろうか?まずは、時代の“波”をとらえるセンスを持っているかどうか。
経営者は大局観を持つべきであるといわれる。大局観を持つということは表面的な事象にとらわれることなく、その現象をもたらしている本質を見抜くことでもあるのだが、「時代の“波”」をとらえることが上手い人であるといえよう。
例えば、「景気循環論」の考え方がある。そして、その景気循環の“波”は大きく分けて次の4つの種類があるという。
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- 20.12.07 | 考える言葉
- 考える言葉 「グッドルーザー」
グッドルーザー
“グッドルーザー(good loser)”とは、負けっぷりのいい人、「よき敗者」のことをいうそうだ。
朝日新聞の『日曜に想う』に『「よき敗者」が担う役割とは』という論説があった。
この論説では、米大統領選挙における「敗北宣言」の伝統を、その事例として挙げてある。
恐らく、いまや負けたはずの大統領が結果を認めない事態が続いているアメリカの今後を懸念してのことであろう。このままでは、政権が移行されても民主主義のこうむる痛手は深いと・・・。
長丁場の大統領選は、「民主主義の祭り」の様相を見せるが同時に、皮肉にも祭りのたびに社会は二分された戦いとなる。
ゆえに敗者は勝者を祝福し、勝者は敗者をたたえて、溝を埋める意志を示し合うのが、きれいごとに見えても祭りの終わり方だったという。その良き伝統を壊すような態度を取り続けるトランプ氏の意図はどこにあるのだろうか・・・。
ここまで書いているうちに、「敗軍の将は、兵を語らず」(『史記』)という言葉が頭に浮かんだ。- 続きを読む
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- 20.11.02 | 考える言葉
- 考える言葉 「深沈厚重」
深沈厚重
中国の古典に『呻吟語(しんぎんご)』という著書がある。著者は、明の時代の政治家、思想家で呂新吾(りょしんご)である。
その著書の中に、人物像について述べてある一節があるので紹介したい。
「深沈厚重(しんちんこうじゅう)なるは、これ第一等の資質。磊落豪雄(らいらくごうゆう)なるは、これ第二の資質。聰明才弁(そうめいさいべん)なるは、これ第三等の資質」
“深沈厚重”とは、どっしりと落ち着いて深みのある人物のこと。(寛容かつ威容、確固たる信念を持ち合わせている様)
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