TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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『非必需品』『非日常』マーケットに活路?!

14.12.16 | 経営全般

■ 人口減少時代に対する考え方

今年も、残すところあと半月になりました。
皆様にとっては、どんな一年だったでしょうか。

私にとって、今年も充実した気持ちで楽しく参加し続けてきた会に、『会計事務所5%倶楽部』(主催:株式会社ooyaビジネスクリエイト・大谷展之氏という隔月の定例研究会があります。

会計事務所業界の上位5%を目指そうという会計事務所が全国から集って、時代のトレンドを研究しつつ、マーケティング戦略等を勉強しています。

先日のテーマは「人口減少社会に対する考え方」

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、いわゆる生産年齢人口(15~64歳)は、1990年→2020年にかけて約2,000万人減少。

(つづく)

社会学者でもある古田隆彦氏の著書「日本人はどこまで減るか」によると、
日本人の高齢化に伴っていまや年齢区分の定義すら変わりつつあるとの指摘もあります。
  

【老 年】 65歳~ 75歳~
【中 年】 30歳~64歳 45歳~74歳
【青 年】 15歳~29歳 25歳~44歳
【少 年】   7歳~14歳 10歳~24歳
【幼 年】   0歳~  6歳   0歳~  9歳


■ 『非必需品』『非日常』マーケットの創造!?

先の研究会のなかで、人口減少に伴って、必需品需要は確実に
減少することから、「新たな必需品」の開発とともに、
『非必需品』『非日常』マーケットの創造が必須になってくる
という指摘がありました。

思わず、「う~~ん、なるほど」・・・というような事例が、
かなりありましたので、研究会でも取り扱った事例を、
少しご紹介してみたいと思います。
(既にご存知の方は、ご放念ください・・・)。


(1)『茶柱が立つお茶』 株式会社銀河企画 縁起茶本舗
          http://gingakikaku.com/

  湯飲みの中で立つように、独自に開発された特殊が加工技術で
  創られた「茶柱」が人気。
  お湯を注ぐだけで、茶柱が立つことから、結婚式や商談にも使われ、
  またホテル・旅館等のウエルカムティーとして重宝されています。


(2)『メジャー付き』『Let‘s100切り』『認知症予防』 トイレットペーパー  林製紙株式会社
          http://www.hayashi-paper.com/

  トイレットペーパーやティッシュペーパーなど、家庭用紙製品にこだわって
  様々な商品開発をしている会社。
  ヒトが、誰にも邪魔されずに一番ゆっくりとできる“個室”=トイレ。
 
  「トイレで、こっそりとウエストを測れる」 
  「トイレで、ゴルフ100切りをマスターする」
  「トイレで、認知症対策で、ボケ防止できる」
  「トイレで、ひそかに英語の勉強ができる」
  トイレットペーパーなどなど・・・

  日常品の枠を超えて、ギフトやイベントの景品、クリスマスや
  ハロウィン・グッズなど「非日常」市場も広げています。


(3)『キャバレー式デイサービス』 社会福祉法人 よいち福祉会
         https://www.fruit.or.jp/elderly/cabaret_hakucho

  北海道余市郡を中心に事業展開する社会福祉法人。

  「小規模型通所介護事業」を、ありきたりの堅苦しいハコものを飛び出して、
  街中のキャバレーで行ってしまおう!という事業=まさに非日常!!

  午後2時30分~午後8時30分までが、サービス提供時間
  となっている、夜間型のデイサービス。

  キャバレーとして営業していた当時の家具をそのまま生かして、
  バーカウンターやダンスステージも。
  カラオケや音響設備等も完備している中で、「大人の社交場」で、
  歌って踊って、様々なサービスや食事の提供が受けられる、
  もちろん送迎付き・・・
  なんか、とても行ってみたくなるデイサービス!!


(4)住みながら英語が学べる『高付加価値型シェアハウス』  株式会社シェアスタイル
   http://www.share-style.jp/

  『半年間住んだら、英会話もマスター!』を売りにしている
  シェアハウス。
  英語を学びたいと考えている人同士が、共同生活を送り、
  一緒に英語力を伸ばしていくことを目的にしています。
  シェアハウス内で、外国人による英会話レッスン、様々な
  アクティビティがあり、英語をアウトプットする機会が
  多いのが特徴です。  
  海外からの帰国者や、日本人の知人をつくりたいという
  外国人の交流の場を、双方に提供する場づくりにもなって
  いるようです。

  日本に居ながらにして「英語での共同生活」=まさに非日常!! 


■ これといった特徴のない会社・事業の淘汰が?!       

 私どもの先の研究会で取り扱った一例を、ご紹介してみました。



 というような流れに、押し流されることのなきように、
 来年以降の経営計画・事業戦略を立てるにあたって、『非必需品』『非日常』マーケットの創造は、
 深く意識しておく必要があろうかと思います。

 もちろん、「日常」業務を忘れて、『非必需品』『非日常』ばかりを追っていてもいけませんが・・・

 今年も一年間、本当に有難うございました。

 お忙しい師走、充実した一年の締めくくりの日々をお過ごしくださいませ。
 どうぞ、よいお年をお迎えください。

        2014年(平成26年)12月
                 山  崎   泰

  

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