TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰

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来場者30万人! 田舎館村「田んぼアート」

15.02.16 | ご案内・ご紹介

■青森県南津軽郡田舎館村

「田んぼアート」で、全国的いや世界的にも有名な村。

昨年9月25日、天皇皇后両陛下が、稲刈りの前日・・・稲が刈られてしまう前に「田んぼアート」だけは見ておきたいと、わざわざ足を運ばれたほどの地!

電車もほとんど通っていない。あるのは、村役場前に建つ天皇皇后両陛下の行幸啓記念碑と、同村出身の田沢吉郎氏(元農林水産大臣・元防衛庁長官)の銅像くらい。今回は、突然の訪問だっただけに・・・以前から村おこしの相談を受けていた村長は海外出張中で、村長に代わって副村長と面談。

(つづく)

■村役場の裏手で始まった「田んぼアート」


津軽平野南部にある田舎館村・・・
農業が盛んな、人口8,100人余りの小さな村で始まった「田んぼアート」

今や国内のみならず、世界からも来村客が後を絶ちません。

「田んぼアート」とは、「田んぼ」をいわば絵のキャンパスに見立て、
様々な色の稲を植えて、巨大な絵を創りだす一大プロジェクト。
1993年(平成5年)、村おこしの一環として、村役場裏手の田んぼで始めた
「農作体験ツアー」が、事の起こりです。
弥生時代から続く北方稲作文化を、今に伝えるために、昔ながらの手作業で、
田植えから稲刈りまで行おうというイベント。

そのイベントの中で、コメ作りの楽しさ、農業のおもしろさを、
多くの参加者に知ってもらおうと、色の違う稲を使って、稲文字を描いたのが、
そもそものきっかけ!

「現代の米」とともに、「古代米」と呼ばれる古代に栽培されて色の異なる稲を
使って、巨大な絵を創っていくアートプロジェクト。
そのうちに、図柄も細かくなり、芸術性も高くなり、いつしか「田んぼアート」
として一世を風靡するまでに。

発祥の地は田舎館村ですが、最近では、北海道旭川市、山形県米沢市、
岡山県津山市、香川県善通寺市、そして埼玉県行田市などの首都圏にも
「田んぼアート」が広がっています。


■天皇皇后両陛下もご覧になった「富士山と羽衣伝説」

ちなみに、2003年以降の図柄は・・・

 2003年 - レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』
 2004年 - 棟方志功『釈迦十大弟子羅ご羅の柵』と
      『山神妃の柵』
 2005年 - 東洲斎写楽『二代大谷鬼次の奴江戸兵衛』、
       喜多川歌麿『歌撰恋之部・深く忍恋』
 2006年 - 俵屋宗達『風神雷神図屏風』
 2007年 - 葛飾北斎『富嶽三十六景』の『神奈川沖浪裏』
       と『凱風快晴』
 2008年 - 恵比寿様、大黒様
 2009年 - 戦国武将・直江兼継、ナポレオン・ボナパルト
 2010年 - 弁慶と牛若丸、『五条大橋での戦い』
 2011年 - 『竹取物語』
 2012年 - 第1会場(田舎館村役場庁舎東側の田んぼ):悲母観音と不動明王
       第2会場(道の駅いなかだて、弥生の里):七福神、マジンガーZ
 2013年 - 第1会場 花魁とハリウッドスター(マリリン・モンロー)
       第2会場 ウルトラマン
 2014年 - 第1会場 富士山と羽衣伝説
       第2会場 サザエさん

ここだけの話・・・色使いとデザインが粗かったモナリザは、不人気だったとか。


■感心するのは、地元へのこだわり・・・

感心するのは、地元にこだわっていること。

「田んぼアート」の図柄デザイン、製作指導も、どこかのお偉い先生を
引っ張ってくるのではなく、地元の美術学校の先生が、指導し続けて
いるのが村の自慢・・・

今年の田植えは、5月31日の予定。
参加者は、約1,000人を見込んでいます。
実のところは、女性を中心としたプロ農家が、植えられた稲の場所・方向性等を、
後日、微修正するそうなのですが・・・(内緒です) 

昨年の来場者は、29万人。
今年は、なんと31万人を見込んでいるそうです。 


■「田んぼアート」だけで、入場者収入約5,000万円
 
「田んぼアート」は、入館料200円。
それだけでも、入場者収入約5,000万円。
 
「田んぼアート」のような新しいアイディアが生まれてくる村だけあって、
田舎館村は、保育料軽減や定住促進補助などで、近隣市町村から転居してくる、
特に若い子育て世代が増えているとのこと。

国が地方創生に躍起になっているなか、自立に向けたひとつの知恵を持っているように思えてなりません。

それにしても、魅力的な30万人の来村者。
反面、活かしきれていない30万人。
残念ながら、村にはこれといった宿泊施設もありません。
村役場の近くに、洒落たレストランがあるわけでもありません。 
あるのは、村役場4階、展望室のすぐ下の階にある、
古びた(冬場は開店休業のような)喫茶室だけ・・・


■よしっ、今年は一緒に田植えをしてみよう!

30万人が、ひとり1,000円だけでも食事をしていってくれれば・・・

なんせ、ピーク時には、2時間超待ちなのですから!それだけで、3億円!! 

もし、村に温泉付きホテルでもできれば、ひとり1万円×30万人=30億円!!
 
かつて村長が上京されて、村おこしを肴に一献傾けたとき、ボソッと
「村に洒落たホテルや旅館でもできれば」と言われていたのを思い出しながら・・・
 
よしっ、今年は一緒に田植えをしてみよう!!! 

一緒に田植えをしながら、知恵を絞ってみよう!!!
 
地元以外の参加者も大歓迎だそうです。

5月31日、ご一緒にいかがですか!! 

          2015年(平成27年)2 月 
                  山  崎   泰

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