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デジタルとアナログの融合が成功の鍵! 現代のユーザー獲得術
21.07.21 | 経営全般
■ デジタルマーケティングの普及と停滞
デジタルマーケティングとは、Webサイト、Eメール、SNS、スマートフォンアプリ、IoTなどさまざまなデジタルツールを活用してユーザーの年齢層や購買情報、趣向や属性などのデータを集めて分析するマーケティング手法です。
2000年代に入ると、これまで主流だった新聞、雑誌、ラジオ、テレビの4大メディアに続く
マーケティング手法として、にわかに注目を集めだしました。
インターネットの普及に伴い、2000年代中盤にはブログやSNSなどのサービスがスタートし、
主要なECサイトも出そろいました。
それらのオンラインサービスは、爆発的な成長を遂げ、世界中を席巻しました。
同時に、デジタルマーケティングも隆盛期を迎えます。
そもそもWebサイトの流入数や閲覧数などのデータを具体的な数字で出せるデジタルメディアと、
それをもとにユーザーのニーズを解明したり、動向を分析したりするマーケティングは、
とても相性がよいものでした。
デジタルマーケティングは多くの企業で導入され、成果を上げてきました。
しかし、2010年代に差し掛かる頃からその伸び率は停滞し始めます。
通例化したデジタルマーケティングでは、思った以上の効果が出にくくなったのです。
そこで、デジタルとアナログを融合させたマーティング手法が、多くのマーケティング担当者に
注目されるようになりました。
■ ユーザーはデジタルとアナログを横断する
BtoCにおけるアナログの手法として、店舗のメディア化が注目されています。
実際にリアル店舗を『認知』の場とし、実体験による感動を活かして消費者を集め、
『購入』はECに流すといった手法を用いている店舗が存在しています。
たとえば、家電を買う場合などは、SNSや商品紹介ページで情報を集め、動画広告で機能を
チェックし、比較サイトなどで類似商品との比較検討を行います。
そして、最終的に商品を購入するのは、実際に家電量販店に足を運んで現物に触れてから、
という人も多いのではないでしょうか。
または、新聞広告やダイレクトメール(DM)で商品の存在を知り、
ECサイトで購入するというプロセスをたどっている人もいるはずです。
このようにユーザーは、デジタルとアナログの両方で情報を取り入れながら、
商品を購入しているのです。
つまり、企業に求められるのは、どちらか一方への注力ではなく、
デジタルとアナログを併用してバランスよく施策を行う柔軟性だといえるのではないでしょうか。
デジタルとアナログを融合させたマーケティングは、施策の自由度が高いことから、
企業ごとの個性も出やすくなります。
たとえば、多くの大手スーパーでは、従来の新聞の折り込みチラシと、
ネット上のデジタルチラシを併用して、商品の訴求を図っています。
さらに、公式Twitterなどでお得情報を発信しながら、店舗イベントの開催や来店ポイントサービス
など、実店舗に足を向けさせる施策も行っています。
それぞれのスーパーがデジタルとアナログをうまく組み合わせることで、宣伝効果を高めています。
また、保険業界はこれまで営業が足で稼ぐ昔ながらの対面取引が主流でしたが、
インターネットを活用した保険商品の申し込みや契約などの部分でデジタル化が進んでおり、
営業や代理店などのアナログ的マーケティングと併用しながら、各社が顧客を獲得しています。
このようにデジタルとアナログを組み合わせ、よりユーザーにリーチできるマーケティング手法が、
今後は主流になっていくでしょう。
まずは自社のマーケティングを見直し、デジタルとアナログをバランスよく活用できているかどうか
を確認してみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2021年6月現在の法令・情報等に基づいています。
- TFSコンサルティンググループ/TFS国際税理士法人 理事長 山崎 泰
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