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経営事項審査の点数アップ対策

17.01.06 |

今回は建設業の「経営事項審査の点数アップ対策」について解説したいと思います。 

経営事項審査(以下「経審」)とは、公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設会社が、必ず受けなければならない審査です。 

その審査項目は(1)経営規模、(2)経営状況、(3)技術力、(4)その他の審査項目「社会性等」といった統一基準になります。 

そして、受注できる工事金額にもかかわるのが「経審」なのです。

経審の点数を上げるためには、どうすればよいのでしょうか。 

いろいろな評価項目がある中で大きいウエートを占めるものとして次があります。 
・完成工事高 
・技術職員、元請完工事高 
この2つで総点数の50%を占めます。 

そして、この2項目の点数アップに一番関係するのは
「完成工事高、元請完成工事高を上げる」
「上級の技術資格者数を増やす」
の2点です。 

では、要素を一つずつ見ていきましょう。 

まずは「完成工事高、元請完成工事高を上げる」についてです。 
「工事をたくさん行っている会社が有利になる」と考えればわかりやすいと思います。 
ただ、これらの工事高は数年での平均値となります。 
よって、計画的、戦略的な受注活動が必要になってきます。 
仕事をやみくもに受注するよりも、経審を見据えて活動するほうが点数は上がります。 
工事の利益率や元請け比率なども関係します。 

続いて、「上級の技術資格者数を増やす」についてです。 
これは、審査対象となる業種ごとに定められた資格について、
上級資格を持った社員が何人いるかの評価です。 
これには経審を見据えた人材採用、人材育成の制度の創設が必須といえます。 
まずは現社員への資格取得助成制度を検討になってみてはいかがでしょうか。 

経審の点数アップは、その場しのぎの対策では困難です。 
「無理せず続く仕組み」として対策することをお勧めします。


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[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
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