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スポーツのコーチに見る中間管理職の役割

17.09.29 |

サッカー日本代表が、ロシアW杯のアジア予選を突破した。
日本の出場は6大会連続6度目で、ロシアW杯は来年6月に開幕する。 

今回はチームを率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督ではなく、コーチの手腕を紹介する。

ハリルホジッチ監督は、旧ユーゴスラビア出身でフランス国籍を持つ。
来日3年目で日本語はあいさつ程度しか話せず、選手とのコミュニケーションには通訳が加わる。 

ハリルホジッチ監督は情熱的なタイプだが、選手とじかに話ができないだけに、ときに真意が伝わらないこともある。 

ここで力を発揮するのが、手倉森 誠(てぐらもり まこと)コーチだ。 

Jリーグのクラブで監督やコーチの経験を持つ49歳の同氏は、ハリルホジッチ監督の狙いを選手たちに忠実に伝える。 
監督の意図と選手のプレーがかけ離れないように、自分の意見は挟み込まない。
コミュニケーションの潤滑役に徹する。 

上司と部下をつなぐ中間管理職は、双方の意見の狭間で悩まされることが多い。
「上司の狙い」も「部下の思い」も尊重したいが、どちらも納得できる答えにたどり着くのは、現実的に難しいことが多いだろう。 

そういった場面では、まず「上司の意図」を優先するべきだ。そのうえで、善後策を講じたい。 

成果が出たか否かは、上司が客観的に判断するはずだ。
もし、判断できなければ、上司のポジションにはいられないだろう。 

改善が必要ならば、そのための手立てとして現場の意見を上司に説明する。 

中間管理職にとって重要なことは、部下の意見を日頃から聞き集めておくことだ。
言い換えれば、プロセスのチェックである。 
意見を集めておくことで、感情的な指摘でもなく、断片的な見方でもない、中立性と客観性を担保した意見を上司に具申できる。 

手倉森コーチも、日々の活動で選手に声をかけている。
何気ない会話から、選手たちの本音に触れることを心掛けているという。



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