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社員のモチベーションを上げるための『マインドフルネス』とは?

19.02.26 |

インテルやFacebookなど、世界的な大企業も取り入れているという『マインドフルネス』。仏教や禅、ヨガなどで行われている『瞑想』のようなもので、社員のモチベーションを上げ、生産性を高めることに役立つといわれ、大きな注目を集めています。 
今回は、マインドフルネスとは何なのか、その効果を含めてご説明します。

大企業も注目している『マインドフルネス』

今、世界的な大企業が人材育成の場において、『マインドフルネス』のプログラムを実践し、成果を出しています。

『マインドフルネス』とは、“今の自分の状態に意識・注意を向ける”ことをいいます。
これはまさに仏教や禅、ヨガなどで行われている『瞑想』のようなもので、雑念を取り払い、無の境地に至ることを意味します。
ただし『瞑想』とは違い、宗教的な要素が取り除かれているのが特徴です。

マインドフルネスは、その考え方が医療現場に適用されたことで、欧米で広く知られるようになりました。
1979年にマサチューセッツ医科大学名誉教授のジョン・カバット・ジン博士が、禅やヨガと西洋科学と統合させて開発した『マインドフルネスストレス低減法』です。
もともとは患者が抱える慢性的な痛みやストレスを軽減させることを目的に開発されたプログラムでしたが、これが注目を集め、ビジネスの現場でも導入されるようになったのです。


生産性が向上!? マインドフルネスの効果

マインドフルネスな状態、つまり“今の自分の状態に意識・注意を向ける”ことができるようになると、どのような効果が得られるのでしょうか。

まず、雑念を取り払い、その瞬間に集中できるようになると、精神的に安定した状態になり、ストレスが軽減されるといいます。
また、目の前の物事に意識が集中するため、おのずと集中力が高まり、モチベーションや生産性も向上します。
さらに、思考がスッキリすることで、直感力や洞察力、感受性も高まり、新しい発想やアイデアが出やすくなります。

私たちは普段、つい考え事をしたりして、目の前のことから意識がそれてしまいがちです。
うまくいっていない人間関係や、仕事での失敗、漠然とした不安、人からの評価など、あれこれ考えすぎて、心休まる時間が持てないでいると、ストレスがたまり、集中力も低下してしまいます。
これではよいパフォーマンスを発揮することができません。

パフォーマンスを最大限に発揮できる状態は、雑念がなく、リラックスしながらも集中している状態です。
その境地に至るため、意識的に目の前の物事に集中しようというのが、マインドフルネスのプログラムで行われていることです。

実際、世界的企業のインテルでも瞑想のトレーニングをもとにした9週間のマインドフルネスプログラムが行われているほか、FacebookやGoogle、マッキンゼー、ゴールドマン・サックスなどの有名企業も人材研修にマインドフルネスを採用しています。
また、政府機関の研修や、小学校などの教育の現場にも取り入れられ始めています。


マインドフルネスのトレーニング例

マインドフルネスのトレーニングにはさまざまなプログラムがあります。
具体的な実践方法は専門家から学ぶことをおすすめしますが、ここでは一例を簡単にご紹介しておきます。
トレーニングは、基本的にはどれも瞑想がベースになっており、最も重視されるのは“呼吸”です。
それでは、実際に行ってみましょう。

楽な姿勢で椅子に腰掛け、体の力を抜きます。
初心者であれば、軽く目をつぶり、鼻から息を吸ったり吐いたりします。
そのときに、自分の呼吸に意識を集中します。
するとさまざまな雑念が浮かびますが、流れていく空の雲を見送るイメージで、浮かんでくる雑念も次々と流していきましょう。

ここで大事なのは、自分がうまく瞑想できているかどうかを判断しないことです。

トレーニングは、時間にして5~10分ほど。
これを毎日行うと、多くの人が約3カ月で効果を実感できるようになるそうです。


ストレスを軽減できるだけでなく、集中力やモチベーションの向上など、ビジネスにおいてさまざまな効果が期待できる『マインドフルネス』。
もちろん、その効果はビジネスだけにとどまりません。
“今”に意識を集中できるようになると、物事の感じ方も変わってきます。
感受性が豊かになれば、人生も豊かになっていくでしょう。
社員にマインドフルネスを推奨することは、社員のため、会社のために非常に有効であるといえそうです。


※本記事の記載内容は、2019年2月現在の法令・情報等に基づいています。

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