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論理的思考」は得意ですか? 苦手な方にも分かりやすく、そのコツをお話します。その3。

17.08.10 |

論理的思考をするためのコツとして、前回は「必ず理由とセットで考える」ことをお伝えしました。 

今回のポイントは「とにかく分けて考える」です。 

「“分ける”ことは“わかる”ことだ」という人もいます。 
「これでいいだろう」とおおざっぱに考えるのではなく、“どこが” “どのように” “なぜいいのか” を細かく分けて考えてみましょう。

事例として、オープン予定である「ハワイ料理中心のダイニングカフェ」の魅力について考えていきます。 

最初のステップとして、このダイニングカフェの魅力を3つ挙げてみます。 

①味が本格的である 
②雰囲気がいい 
③情報ステーションとして機能する 

ここで終わるのではなく、①~③をさらに“細かく分けて”いきましょう。 

①味が本格的である 
・シェフはハワイで修行を積んできた 
・食材の一部をハワイから輸入している 
・日本の他店にはないメニューがいくつかある 

②雰囲気がいい 
・内装がハワイアンテイストでお洒落だ 
・スタッフは全員日焼けしており、南国気分を味わえる 
・人当たりが良いスタッフしか採用していない 

③情報ステーションとして機能する 
・常に最新の映画をスクリーンで上映している 
・ハワイ関連の情報誌が読み放題
・週に一度イベントが開催される 

いかがでしょうか? 「今度いい店、出すからさ!」のひと言の後に、これだけの理由を述べられれば、論理的な印象を与えられるのではないでしょうか。 

このコツを身につけるためには、普段から“分けて考える”をクセにする必要があります。 

「これには3つのポイントがある」 
「休みの日に昼からビールを飲むメリットは5つある」 
「僕が彼女を好きな理由は3つある」 

といったように、あらゆることに関して3~5つくらいのポイントを提示できるように練習してみましょう。 

相手に説明する前に、「言いたいことは何だろう?」と自分に問いかけてみてください。
そして、心に浮かんだことは番号を振ってメモに書き留めておきます。 

例えば、来週の飲み会の件で友達に電話するのであれば、伝えるべき内容は以下が考えられるでしょう。 

①場所と時間 
②メンバー 
③費用の目安 
④自分はどんな会にしたいか 
⑤二次会の計画 

この5つをメモに書き出してから電話するだけでも、“分けて考える”コツは身についていきます。 

さて次回も、「論理的思考のためのやさしいコツ」についてお伝えしていきます。 


佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法 


●プロフィール● 
佐藤達郎(さとう・たつろう) 
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。

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