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スタッフ同士の人間関係がストレスの最大原因に!!

16.08.05 |

介護職は、重労働、低賃金、不規則な勤務形態、重度認定や認知症の方への難しいケア・応対など、常にストレスを抱えることが多い職業と言えます。 

介護労働安定センターの平成26年度の調査によると、前職の介護の仕事を辞めた理由として最も多かったのが、「職場の人間関係の問題」で26.6%を占めています。

この人間関係を理由とした退職は、平成24年度の調査でも24.5%を占めており、この2年間でさらに2.1%増加したことになります。 

人間関係の問題は介護スタッフにとって大きなストレス要因となっており、介護スタッフのメンタルヘルスに大きな影響を与えていると考えられます。

介護職は「人」と身近に接する仕事です。そのため、ストレスをためると「介護ケアの質の低下」「虐待などの事件」「バーンアウト(燃え尽き症候群)に陥る」などに陥ってしまうことがあります。 

ストレスを軽減するための最良の方法は、人間関係の改善です。

しかし、スタッフ個々の取り組みだけでは限界があり、組織として計画的に対応しなければなりません。 

国が推進するメンタルヘルスケアの考え方としては、次に掲げる「4つのメンタルヘルスケア」を計画的に継続することが、職場環境改善と職場復帰支援に効果的であるとされています。 

<4つのメンタルヘルスケア> 

1.セルフケア…労働者自身がストレスに気付き、メンタルヘルスに対する正しい理解をする 
2.ラインケア…管理監督者が部下の様子に気付き、職場環境等の改善や個別の相談の対応を行う 
3.事業場内産業保健スタッフによるケア…産業医や衛生管理者によりラインケア等が効果的に実施できるよう企画立案し、職場復帰支援等を行う 
4.事業場外資源によるケア…情報提供や助言を受ける、ネットワークの形成、職場復帰における支援等 

この「4つのメンタルヘルスケア」が適切に実施されるためには、事業場内の関係者が相互に連携すること、つまり「ラインケア」が重要です。

現場のリーダーが部下の仕事ぶりを観察し、スタッフ同士や利用者との人間関係を把握したり、定期的な個別面談等を実施することによって、スタッフに対するメンタルヘルスケアにつながります。 

また、責任者は現場リーダーからの報告を速やかに確認し、産業医等の専門家の意見を参考に「相談窓口の設置」「管理職研修会の実施」「ストレスチェックの実施」などに取り組み、組織全体の職場環境の改善を計画的に行うことが必要です。 

より良い職場環境の構築が、最良の介護サービスの提供につながります。スタッフ全員が意識的にメンタルヘルス対策に取り組み、職場環境の向上を目指しましょう。 


介護事業最前線 


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)

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